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北海道日本ハムのレイエスと東北楽天のフランコのような「両チーム満塁本塁打」はMLBでも珍しいのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
マイケル・フランコ Jun 5, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月21日、フランミル・レイエス(北海道日本ハム・ファイターズ)とマイケル・フランコ(東北楽天ゴールデンイーグルス)は、同じ試合で満塁本塁打を打った。

 両チームの選手が満塁本塁打は、昨年7月4日の頓宮裕真(オリックス・バファローズ)と浅村栄斗(東北楽天)以来。数え間違いがなければ、2004年の日本シリーズ第3戦に打ち合った谷繁元信(中日ドラゴンズ)とアレックス・カブレラ(西武ライオンズ)を含め、史上18試合目だ。

 今シーズンのメジャーリーグで、両チームの選手が満塁本塁打の試合はない。昨シーズンは2試合。4月25日のジャレン・デュラン(ボストン・レッドソックス)とセドリック・マリンズ(ボルティモア・オリオールズ)と、8月27日のヨナ・ハイム(テキサス・レンジャーズ)とロイス・ルイス(ミネソタ・ツインズ)がそうだ。

 2015年以降の両チーム満塁本塁打は、18試合が見つかった。日本プロ野球は、このスパン(2015~24年)に2試合。試合数の違いを考慮しても、メジャーリーグのほうがかなり多い。

 例えば、昨年4月25日のデュランとマリンズについて、オプタ・スタッツは、センターを守る両チームの2人が同じ試合にグランドスラム(満塁本塁打)は史上初、と謳っているものの、何度目の両チーム満塁本塁打なのかは、記していない。そこまでレアではない、ということだと思われる。

 ちなみに、レイエスがメジャーリーグで記録した108本塁打のなかに、満塁本塁打はない。フランコは、130本塁打のうち4本を満塁の場面で記録した。いずれも、フィラデルフィア・フィリーズ時代だ。

 フランコが満塁本塁打を打った4試合とも、相手チームの満塁本塁打はなかったが、4試合目の2018年4月7日は、フランコに続き、チームメイトのアーロン・アルテアも満塁本塁打を記録した。フランコとアルテアに満塁本塁打を打たれたのは、昨シーズン、東京ヤクルト・スワローズで投げたディロン・ピーターズだ。

 なお、満塁本塁打ではないが、レイエスとフランコは、2019年6月4日に、同じ試合でホームランを打ち合っている。6回裏にレイエス、8回表にフランコ、8回裏にレイエスが、いずれもソロ本塁打を記録した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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