無責任な子どもに育つ「〇〇に怒られるよ」ということば
「店員さんに怒られるよ」「ママに叱られるよ」
子どもを怒るときにありがちなことば。
「怒られるよ」ということばを使ってしまうと、無責任な子どもに育ってしまう可能性があります。
なぜ無責任な子どもになってしまうのか、他にもどのような悪影響があるのか解説していきます。
「怒られるよ」で無責任な子どもになる4つの理由
「怒られるよ」という言葉によって子どもが無責任になる4つの理由を解説します。
思いやりの行動でなく、損得で行動するようになる
「怒られるよ」と言ってしまうと、子どもの行動の基準が「怒られないようにする」になってしまいます。
例えば、スーパーの魚を上から触っている子どもに、
「あなたがお魚を触ってしまったら、他の人が綺麗なお魚を食べられなくなっちゃう」
と注意したとしましょう。
そうすると、子どもが触るのをやめる理由は「他の人も綺麗なお魚を食べたいだろうから、触らない」になります。
一方、「店員さんに怒られるからお魚触らないで」
というと、「店員さんに怒られたくないからお魚を触らないでおこう」になってしまいます。
こういったことが続くと、思いやりで行動することが難しくなり、行動の基準が「怒られる」「怒られない」といった損得勘定で動いてしまうようになります。
「怒られなければいい」という考えになってしまう
他人に「怒られる」=その人がいなければ(バレなければ)悪い行動をしてもいい。
という方程式が子どもの中で生まれてしまいます。
その思考の癖がついたまま大人になってしまうと、仕事のミスを隠すような人間になってしまう可能性もあります。
怒られている理由が理解できない
ただ単に、「怒られるよ」とだけ伝えてしまったら、どうして怒られるのか伝わっていないことになります。
叱る目的は、ダメな理由を自分で考えて行動できるようになるちからを育むことです。
やってはいけない理由を伝えなければ、次からもいけない行動をしてしまう原因となります。
責任転嫁されている人が悪者になってしまう
「店員さんに怒られる」というと、店員さんは僕(私)のことを怒る人。
という認識になってしまいます。
そのようにいってしまうと、責任転嫁された人に苦手意識を持ってしまいます。
子どもが理解しやすい叱り方のコツ
勢いで「ダメ」と言ってしまいそうになりますが、なぜダメなのかを一度考えてみて、冷静になって子どもに教えてあげましょう。
叱り方のコツとして
- やってはいけないな理由を伝える
- やってもいい行動を教えてあげる
この二点を意識すると子どもは理解しやすくなるでしょう。
好ましい行動を教えてあげることで、次にやるべきことが明確にわかり、子どもは行動しやすくなります。
まとめ
つい口に出てしまう「怒られるよ」というフレーズ。
叱る際には、大人自身が明確に「なぜその行動をしてはいけないのか」を理解している必要があります。
大人がしっかり考え、子どもに伝えることで、子ども自身も自分で物事を考えるちからが身に付くでしょう。