新人王→MVP→不振→ノンテンダー→復活→FAの28歳は大型契約を得るのか。昨年はOPS.881
今オフ、コディ・ベリンジャーは、年俸2500万ドル(解約金500万ドル)の相互オプションを破棄し、シカゴ・カブスからFAになった。
2023年は、センターと一塁を守り――それぞれの先発出場は81試合と41試合――打率.307と出塁率.356、26本塁打と20盗塁、OPS.881を記録した。2024年のシーズン年齢(6月30日時点)は、28歳だ。
ポジション、FA前のスタッツ、年齢に加え、実績からすると、総額2億ドルを超える大型契約を手にしてもおかしくない。ロサンゼルス・ドジャース時代には、2017年に新人王、2019年はMVP――と外野手としてゴールドグラブ――を受賞している。
ただ、1月半ばを過ぎても、ベリンジャーの球団は決まっていない。具体的な交渉の動きも、聞こえてこない。
最初の3シーズン(2017~19年)と直近の7シーズン目(2023年)の間には、不振のシーズンが存在する。昨オフ、ベリンジャーは、ドジャースにノンテンダー(契約解除)とされ、1年1750万ドル+相互オプションの契約でカブスに入団した。
各シーズンのスタッツと、2017~19年と2020~22年の各3シーズンのトータル・スタッツは、以下のとおり。
2023年の打率、出塁率、ISO、OPS、ホームラン1本当たりの打数は、その前の3シーズン、2020~22年のトータルと比べると、大きく向上している。けれども、最初の3シーズン、2017~19年のトータルには及ばない。
しかも、2023年の四球率7.2%は、2017~19年の12.4%だけでなく、2020~22年の8.7%よりも低い。また、スタットキャストによると、2023年のハード・ヒット率(初速95マイル以上の打球の割合)は31.4%、平均初速は87.9マイルだ。これらは、他のどのシーズンよりも低い。
2017年と2019年のハード・ヒット率は45%を超え、最初の6シーズン中、38%を下回ったのは、2021年の34.4%しかなかった。平均初速は、6シーズンとも89マイル以上だった。
復活が本物なのかどうかには、疑問も残るということだ。
ベリンジャーは、長期ではなく、短期の契約を交わすかもしれない。そうなったとしても、まだ若いので、不振を脱した2023年に続き、完全復活を遂げれば、2024年のオフや2025年のオフに大型契約を得るチャンスはある。