「苦しみ」を問題解決メソッドで解消する2つの視点と2つのアプローチ
■「苦しみ」の算式とは?
「かなり苦しい……。まさか、こうなるとは想定外です」
あるフリーランスの方からSNS経由で、こんなメッセージをもらった。3~4年は連絡がなかった方からの突然の連絡だ。私は驚くしかなかった。「どうしたんですか」と聞くと、
「株で大損しました」
とのこと。
たしかに、3月9~13日の日経平均株価は3318円も下落した。この下落率(15.99%)はリーマン・ショック直後の下落率(24.33%)以来の大きさだった。
「ご愁傷様です」とは返信しなかったが、それでも、そういう気分にしかならなかった。
私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタントだ。デイトレードやスイングトレードを指南するコンサルタントではない。
それでも、言えることがある。この苦しみをもたらしたポイントは「ヒューリスティック」ではないか、ということだ。
ヒューリスティックとは、経験則や思い込みによって意思決定することだ。おそらく、これまでこの方は、自分の経験で株のトレードをしてうまくいっていたのだろう。
定型化したロジックを用いてトレードしていたら、このような想定外のことを想定内にできたはず。大変な「苦しみ」も味わうことはなかった。
この記事を読んでいる人の中で、トレードをやっている人は少数かもしれない。が、今回の新型コロナウイルスの影響で、何らかの苦しみを感じている人は多くいるはずだ。
ビジネスにおいても、人間関係においても、自分自身においても。思わぬ「現実」に直面して。
だから、今回は問題解決メソッドを使って「苦しみ」を解消させる方法を、「ヒューリスティック」「アルゴリズム」「演繹法」「帰納法」という用語を使いながら紹介しようと思う。
問題とは、「現状」と「あるべき姿」とのギャップだ。
では苦しみとはなにか?
苦しみとは、「現実」と「思い込み」とのギャップ――と言われている。
だからこそ、「思い込み」とはどんなものなのか。どういうときに、ひどい「思い込み」をしてしまうのかを、知る必要がある。それがわかれば、「苦しみ」はかなり軽減される。
今回は、とくにビジネスにおいて味わう「精神的な苦しみ」をどのように軽減させるのかがテーマ。
ぜひ、最後まで読んでもらいたい。
< 目次 >
■ たまたまうまいく「恐怖」
■ ヒューリスティックとアルゴリズム
■ 苦しみを味わう2つのパターン
■ 達成しないという思い込みと、達成するという現実
■ 演繹法と帰納法と、そして「偏り」
■ 考える習慣、悩む習慣、そして苦しむ習慣
■ たまたまうまいく「恐怖」
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