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スーパーで小麦粉が買えない……なぜ品薄なの?

岡田有花フリーランス記者
薄力粉(筆者撮影)

新型コロナウイルス感染拡大で自粛生活が続く中、ホットケーキミックスが品薄で、高額転売されている――と以前、話題になりました。

さらにここ最近は、ホットケーキミックスはもちろん、その原料の1つである小麦粉も品薄になっています。

筆者が住む東京23区のスーパーでも、ここ最近、小麦粉が品薄で、なかなか買えない状態です。ネットには、「スーパーに小麦粉がない」「小麦粉が買えないのでお菓子作りができない」など、嘆きの声が集まっています。一部のフリマサイトなどでは、小麦粉が高額転売されているケースもあるようです。

都内のあるスーパーの小麦粉の棚(筆者撮影)
都内のあるスーパーの小麦粉の棚(筆者撮影)

なぜ今、小麦粉が品薄なのでしょうか? 大手メーカーの日清製粉グループに取材しました。

同社によると、小麦粉の生産体制に問題はなく、通常通り生産しているそうです。それでも品薄なのは、お客様の需要が、一時的に増えているため。外出自粛が続く状況で、家庭で使う人が増えていると同社は推測しています。

品薄の状況は同社も把握しており、生産を増やすことも検討しているそうです。

日清製粉グループのサイトより
日清製粉グループのサイトより

そもそも小麦は、国民に安定供給するために日本政府が輸入・確保した上で、製粉会社に売り渡しています。農林水産省の「食糧供給情報」には、

食料品は十分な供給量・供給体制を確保しています。コメや小麦の備蓄についても十分な量が確保されています。海外からの輸入が滞っているということもありません

出典:農水省「食糧供給情報」より

と明記されています。現在も、小麦は十分に確保されているようです。

農水省「食糧供給情報」より
農水省「食糧供給情報」より

というわけで、現在の小麦粉の品薄は、原料の供給などには問題はなく、一時的な需要増に生産や流通が追いついていない――というのが実態のようです。

今後、メーカーが増産体制を整えるか、新型コロナウイルス流行が落ち着き、自粛が緩んで家庭での消費が減ってくれば、小麦粉もスーパーの棚に戻ってきそうです。

フリーランス記者

1978年生まれ。京都大学卒。IT系ニュースサイト記者、Webベンチャーを経て、IT・Web分野を軸に幅広く取材、執筆するフリーランス記者。著書に「ネットで人生、変わりましたか」(ソフトバンククリエイティブ)。

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