121敗の球団が30歳のユーティリティと契約を交わすのは、勝つためではなく夏のトレードで売るため!?
11月下旬、ジョシュ・ロハスは、シアトル・マリナーズからノンテンダーとされ、FAになった。そこから2ヵ月経たずに、新たな球団は決まったようだ。MLB.comのスコット・マーキンによると、金額は不明ながら、シカゴ・ホワイトソックスと1年契約で合意に達したという。
ロハスは、三塁と二塁、レフトを守る。ライトや遊撃、一塁の経験もある。年齢は30歳。6月末に誕生日を迎えるので、2025年のシーズン年齢(6月30日時点)は31歳だ。ここ2シーズンの出塁率は.303と.304だが、その前の2シーズンは.341と.349を記録している。2021~22年は、規定打席にも到達した。
控えのユーティリティとして、ポストシーズン進出をめざす球団に迎え入れられても、おかしくなかった気がする。昨年末、MLB.comのマーク・フェインサンドは、ロハスに強い興味を示している球団の一つとして、シカゴ・カブスを挙げていた。
カブスでは、マット・ショウが三塁を守ると思われる。プロスペクトではあるものの、まだメジャーデビューはしていない。ショウのバックアップに、ロハスは適していたように見える。カブスのラインナップについては、こちらで書いた。
◆「ベリンジャーの放出で鈴木の残留は確定し、日本開幕のラインナップに並ぶカブスの野手9人は揃ったのか」
ホワイトソックスは、2024年に121敗を喫し、先月、エースのギャレット・クローシェイをボストン・レッドソックスに放出した。現時点では、夏のトレードでロハスを売り、その見返りとして若手を得る、という動きが最もありそうだ。
一方、ロハスがホワイトソックスを選んだ理由は――他球団からも誘いがあったとすると――出場機会の多さだろう。ホワイトソックスでは、三塁のレギュラーとして起用される可能性が高い。