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ベリンジャーの放出で鈴木の残留は確定し、日本開幕のラインナップに並ぶカブスの野手9人は揃ったのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
鈴木誠とコディ・ベリンジャー/中央はニコ・ホーナー Jul 15, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 年明けを待たず、来シーズンのラインナップに並ぶシカゴ・カブスの野手9人は、打順はさておき、決まったように見える。

 外野には、左から、イアン・ハップ、PCA、カイル・タッカーが並ぶはずだ。PCAは、ピート・クロウ-アームストロングのニックネーム。タッカーは、今月中旬のトレードにより、ヒューストン・アストロズからカブスへ移った(「カブスがトレードで獲得した外野手の実力はソト以上!? シーズン本塁打が30本を超えたことはないが…」)。

 一方、カブスは、主にライトとセンターを守っていたコディ・ベリンジャーをニューヨーク・ヤンキースへ放出した。これにより、鈴木誠也の移籍はなくなったと思われる。ベリンジャーを手放したのは、タッカーを手に入れた後だが、その前から、ベリンジャーか鈴木を放出という噂は出ていた。鈴木は、8月中旬以降に続き、DHとして起用されそうだ。

 内野カルテットは、一塁がマイケル・ブッシュ、二塁がニコ・ホーナー、遊撃がダンズビー・スワンソン、三塁はプロスペクトのマット・ショウだろう。今夏にタンパベイ・レイズからカブスへ移り、三塁を守っていたイサック・パレイデスは、タッカーの交換要員の一人として、アストロズへ移籍した。パレイデスが加わるまで、三塁出場が多かったクリストファー・モレルは、他2人とともにパレイデスと交換された。

 ここから、投手を得るためにホーナーをトレードに出し、ショウを二塁に据え、三塁を守る選手を手に入れる可能性もなくはないが、現時点では低い気がする。内野手を加えるにしても、レギュラーではなく控え、ショウがメジャーリーグの壁に当たった場合に備えて、といったところではないだろうか。

 スタメンマスクは、ミゲル・アマイヤがかぶる。2年1150万ドルの契約で加入したカーソン・ケリーは、アマイヤのバックアップを務めるか、アマイヤと併用されそうだ。

 カブスは、来シーズンの開幕を日本で迎える。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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