アップルが「Apple TV」と「HomePod」を一体化した製品、ウーバーは取扱高が過去最高に
筆者が注目した海外発最新テクノロジーニュース3本をダイジェストで
[1]アップル、「Apple TV」と「HomePod」を一体化した製品を開発中
米アップルが動画配信端末「Apple TV」とAIスピーカー「HomePod」を一体化したような新製品を開発中だと、米ブルームバーグや米CNBCが4月12日に報じた。
本体にカメラを内蔵しており、ビデオ会議が可能。新しいスマートホーム機能も備えると関係者は話している。動画やゲーム、音楽の配信とAIアシスタントなどの機能を備えた多目的機器だという。
アップルはタッチスクリーンを備えた高性能スピーカーの市場投入も検討しているとブルームバーグは報じている。タブレット端末「iPad」とHomePodを組み合わせたような製品。こちらもカメラを内蔵しており、ビデオチャットが可能だという。
いずれも開発の初期段階にあり、発売に至らない可能性もあるとしている。米調査会社のストラテジー・アナリティクスによると動画配信端末市場におけるアップルのシェアは2%。AIスピーカーの市場で同社のシェアは10%未満にとどまる。
スマートホーム機器市場におけるアップルのシェアは新製品投入で拡大する可能性があると報じている。
[2]ウーバー、取扱高が過去最高に 米のワクチン普及で需要回復
米ウーバーテクノロジーズは4月12日、2021年3月の取扱高が過去最高を更新したと明らかにした。
取扱高(グロスブッキング)とは、運転手への支払いなどを差し引く前の金額。
配車サービスの単月取扱高は20年3月以降の最高を記録。1日当たり平均取扱高は前月から9%増加した。配車サービスの年間ランレートは300億ドル(約3兆2900億円)を超えた。
宅配サービス「ウーバーイーツ」の取扱高は2009年の創業以来、最高を記録。年間ランレートは520億ドル(約5兆7000億円)を超え、前年同月の2.5倍以上になった。
「米国ではワクチン接種が進み、配車サービスの需要回復はドライバーの数を上回っている。宅配サービスへの需要も配達員の数を超えている」と述べた。
同社が利益水準の指標として重視している調整後EBITDA(利払い前・税引き前・償却前利益)は、21年末までに黒字化を達成できるとしている。
[3]インテルが車載用半導体の生産検討、自動車業界を支援へ
米インテルが車載用半導体の生産を検討していると、ロイターが4月12日に報じた。
半導体不足で減産を余儀なくされている自動車業界を支援する意向。同社のパット・ゲルシンガーCEO(最高経営責任者)がロイターとのインタビューで述べたという。
インテルは現在、自動車向け半導体の設計を手掛ける企業と協議中。各社がインテルの工場で生産する方向で協議を進めており、6〜9カ月以内の生産開始を目指している。
世界的な半導体不足を受け、バイデン米大統領は同日、オンライン形式の会合を開催。大手企業のCEOなどを呼び、協力を求めた。インテルのゲルシンガーCEOも参加したという。
シンガー氏は「3〜4年かけて工場を建設する必要はない。我々の既存工程なら6カ月で認証されるだろう」と述べた。オレゴン州やアリゾナ州、ニューメキシコ州、イスラエル、アイルランドにある同社工場で生産する可能性があるという。