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25歳のスラッガーが、どれも430フィート以上の1試合3本塁打。シーズン本塁打で大谷翔平を追い抜く

宇根夏樹ベースボール・ライター
ヨーダン・アルバレス(ヒューストン・アストロズ)Sep 16, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月16日、ヨーダン・アルバレス(ヒューストン・アストロズ)は、4打数4安打を記録した。ホームラン、ホームラン、ホームラン、シングル・ヒットだ。1試合3本塁打は、2019年8月10日に続く2度目。3年前は、ホームラン、内野ゴロ、四球、内野ゴロ、ホームラン、ホームランだった。

 スタットキャストによると、今回の推定飛距離は、434フィート(約132.3m)、431フィート(約131.4m)、461フィート(約141.4m)だ。2015年以降の「スタットキャスト・エラ」において、1試合に430フィート(約131.1m)以上のホームランを3本以上打った選手は、これまで、2019年7月25日のネルソン・クルーズ(当時ミネソタ・ツインズ/現ワシントン・ナショナルズ)しかいなかった。クルーズは、458フィート(約139.6m)、433フィート(約132.0m)、430フィート(約131.1m)の3本だ。

 また、今回、アルバレスが打った3本の推定飛距離を合計すると、1329フィート(約405.1m)となる。こちらは、2018年9月5日にトレバー・ストーリー(当時コロラド・ロッキーズ/現ボストン・レッドソックス)が記録した3本の合計、1362フィート(約415.1m)に次ぐ。ストーリーの各本塁打は、459フィート(約139.9m)、487フィート(約148.4m)、416フィート(約126.8m)だ。

 2018年9月5日のストーリーはクアーズ・フィールド、2019年7月25日のクルーズはギャランティード・レイト・フィールド、今回のアルバレスはミニッツメイド・パークで記録した。

 この3本により、アルバレスのシーズン本塁打は36本となった。試合が始まる前は、リーグ本塁打3位の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)と1本差の4位にいたが、一気に大谷を追い抜いて2本差をつけ、マイク・トラウト(エンジェルス)と並ぶ――トラウトは9月16日に36本目のホームランを打った――2位タイに浮上した。

 アルバレスは、今シーズンがメジャーリーグ4年目の25歳だ。2019年は87試合で27本塁打を記録し、新人王を受賞した。2020年は故障でほぼ全休したものの、昨シーズンは33本塁打。3ヵ月前には、大型契約を手にしている。それについては、こちらで書いた。

「6年1億1500万ドルの契約は、年俸調停前の歴代4位。それより高額だった3人は…」

 なお、今シーズン、アルバレスとは対照的な、推定飛距離の短いホームランを1試合に3本打った選手もいる。それについては、こちらで書いた。

「最も効率のいい1試合3本塁打!? 飛距離の平均は107m未満」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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