Yahoo!ニュース

NTTとスカパーJSATがHAPS参入。電波はどうなる? 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.466

石川温ケータイ/スマホジャーナリスト

---------------------------------------------------------------------------------------

石川 温の「スマホ業界新聞」

2022/05/06(vol.466)

---------------------------------------------------------------------------------------

《目次》

1.「ガイドラインに書こうとしているのは間違っている」

----スマホ全キャリア周波数帯問題でメーカー関係者が怒り心頭

2.NTTとスカパーJSATがHAPS事業を2025年度に開始

------HAPS向けの周波数帯割り当てはどうなるのか

3.NTTドコモが「条件付きオークション方式」に前のめり

-----過去の失敗もキチンと反省し「尻拭いの方式」も議論すべき

4.今週のリリース&ニュース

5.編集後記

---------------------------------------------------------------------------------------

1.「ガイドラインに書こうとしているのは間違っている」

----スマホ全キャリア周波数帯問題でメーカー関係者が怒り心頭

---------------------------------------------------------------------------------------

総務省が「競争ルールの検証に関するWG」や「消費者保護ルールの在り方に関する検討会」を開催していることもあり、メーカー関係者に話を聞く機会が増えている。先日は、4月23日配信のメルマガ 『スマホ全キャリア周波数対応問題をメーカー関係者に直撃。これ以上、面倒なことはしないで欲しいと本音』とは別のメーカー関係者に話を聞くことができた。

4月25日、有識者会議が開かれたが、メーカー関係者のプレゼンは非公開となっていた。どうやら、キャリアに対して配慮されては困るので、有識者だけに公開とすることで本音を聞き出したかったようだ。

今回の議題で、キャリアが扱うスマートフォンに関して、乗り換えを促進するために、すべてのキャリアの周波数帯に対応すべきではないかというテーマが盛り上がっている。

メーカー関係者は「どうやら総務省としてはガイドラインに『すべてのキャリアの周波数に対応するのが望ましい』と書きたがっているようだ。それで問題ないか、メーカーに確認して回っている」とささやく。

あらかじめ「すべての周波数帯に対応するのが望ましい」というゴールがある上で、表向き、議論を進めているというわけだ。

メーカー関係者は「そもそも、そんなことをガイドラインに書き込むこと自体が間違っている。メーカーやキャリアのイノベーションを阻害するだけに過ぎない」と憤る。

この記事は有料です。
石川 温の「スマホ業界新聞」のバックナンバーをお申し込みください。

ケータイ/スマホジャーナリスト

日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、日経TRENDY編集記者としてケータイ業界などを取材し、2003年に独立。現在は国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップル、海外メーカーなども取材する。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。ニコニコチャンネルでメルマガ「スマホ業界新聞」を配信。近著に『これからの5Gビジネス』(エムディーエムコーポレーション刊)がある。

石川温の最近の記事