「無線LANケーブル」って一体何だ? Twitterトレンドに浮上した謎ワード
Twitterで10月16日、「無線LANケーブル」がトレンドに入った。無線LANはケーブルが不要だからこそ「無線」LANのはず。「無線LANケーブル」とは一体何なのか!?
「無線LANケーブル」という言葉が最初に話題になったのは、昨年12月のことだ。メルカリで「無線LANケーブル」と称する商品が売っていると、画像付きでTwitterに報告した人がおり、「『無線LANケーブル』とは何だ!?」と話題になった。
この「無線LANケーブル」、実際は、ただのLANケーブルだ。メルカリに出品した人は、「無線LANルータとモデムなどをつなぐケーブル」という意味で「無線LANケーブル」を称していたようだが、本来は「LANケーブル」と呼ぶべきもの。あえて言うなら「有線LANケーブル」だ。「無線」なんだから、ケーブルは不要なのだ。
「無線LANケーブル」という言葉はこの時に注目を浴びたが、その後は沈静化。そして10月16日になり、Twitterトレンドに浮上した。今になってこの言葉が注目を浴びた理由は、「『WPA2』に脆弱性の疑いが浮上したこと」だ。
「WPA2」とは、無線LANのセキュリティ規格の1つだ。無線LANは、線(LANケーブル)の代わりに電波を使ってデータを送信しているため、第三者によって通信が傍受される可能性もある。WPA2を使えば、第三者に傍受されても、内容が分からないよう、通信を暗号化できる。
WPA2は、現在普及している無線LANセキュリティ規格の中でも最も強固とされており、スマートフォンやゲーム機などさまざまな機器で採用されている。そのWPA2に「脆弱性が見つかった」と16日、海外の研究者が報告し、ネットが騒然とした。「パッチで対応可能な脆弱性だ」との見解が16日夜に出、Microsoftなど主要メーカーはパッチのリリースを始めているが、行き渡るまで時間がかかりそうだ。(関連記事:WPA2の脆弱性「パッチで対応可能」 Wi-Fi標準化団体が見解)
そんな中、「WPA2に致命的な脆弱性があるなら、『無線LANケーブル』を使えば良い」という謎理論が登場。前述の通り「無線LANケーブル」は矛盾したワードだが、「無線LANのセキュリティ規格に脆弱性」→「無線通信ではなく有線通信なら安心」→「無線LANケーブルがあれば良い」(!?)ということのよう。Twitterでは、「WPA2が破られた今、『無線LANケーブル』の発売が待たれる」というツイートがRTを集めており、「節子、それ無線やない、有線や」といったツッコミが入っている。
{{{:17年10月17日午前9時20分
脆弱性についての見解を追記・修正しました。
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