全世界で大規模システム障害、原因はセキュリティーソフト「クラウドストライク」のアップデート?
7月19日(金)、世界各地でWindowsのコンピューターにシステム障害が発生しました。本記事では、その影響範囲と不具合の原因について解説していきます。
■空港・テレビ局・銀行・USJにも障害が普及
今回発生した不具合により、コンピューターの画面がブルースクリーン、いわゆる異常が発生し機能が停止した状態となりました。アメリカン航空やデルタ航空では、早朝から運航を見合わせる事態となります。その他にも、トルコ、ドバイ、オランダなどでも障害が発生し、世界で3300便以上が欠航となったとのことです。日本のJALでも一時的に、航空券の購入サービスなどが使用できなくなったとのことです。
その他にも、イギリスのニュース専門局「スカイニュース」や、オーストラリアの公共放送ABCでも問題発生し、テレビ放送が一時中断となりました。イギリスやスペインの銀行でもサービスに障害が発生しています。
そして、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)でもシステム障害が発生し、レストランやショップでレジでの会計ができなくなる事態となったとのことです。19日午後6時の時点では復旧のめどが立っておらず、長時間にわたって影響が発生しました。
■原因はセキュリティーソフトのアップデート?
今回の騒動は、アメリカのIT企業「クラウドストライク」のセキュリティーソフトが原因と考えられています。多くの企業で、Windowsのコンピューターにセキュリティ対策のためクラウドストライクを導入しています。そのアップデートの際に、不具合が発生したとのことです。原因となった個所の不具合は既に修正されているとのことですが、コンピューターは再起動を行う必要があり、影響は長期化する見込みです。
クラウドストライクは、コンピュータウィルス対策の有名企業である「マカフィー」の元幹部である、ジョージ・カーツ氏らが創設した企業です。現在はセキュリティー業界のトップとして急成長し、世界市場の18%を占めているほどです。しかし、今回の事件で同社の株価は急落し、各方面への補償などで巨額の費用がかかる見通しです。
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