地球の自転を遅らせた中国の巨大ダム、大雨のため放水し下流で洪水が発生?幅2.3kmの三峡ダムの現在
■地球の自転を遅らせた超巨大ダム
中国の三峡ダムは、幅2300メートル、高さ181メートルと超巨大であることで有名です。アメリカ最大のダムの3倍以上の大きさを誇り、NASAによると宇宙からも肉眼で三峡ダムを見ることができるとのことです。
そして、このダムは420億トンもの水を保持しており、その巨大な質量の運動量がダムで蓄えられて失われることから、地球の自転速度に影響を与えています。なんと、1日の時間が0.06マイクロ秒も長くなっていたのです。さらに、地球の形状にも変化が生じており、わずかに赤道部分が膨らみ、極地部分が平らになる働きがあるとのことです。
■三峡ダムの放流により下流が洪水に?
中国では7月から発生している大雨により、各地で水害が広がっています。現在、三峡ダムでも水位が危険レベルに到達しており、この状態が維持されるとダムにとって強力な水圧がかかると懸念されています。
そこで、7月16日より三峡ダムはゲート9門からの放流を開始。すでに下流の居住地域は危機的な状況ではありますが、それに拍車がかかり、数千人が避難をしている状況とのことです。
三峡ダムでは、過去にも地すべりや水質汚染などの環境問題も引き起こしており、建設時には140万人以上が避難し、1600以上の村が水没したとの報道も出ています。
【今週の宇宙ニュース】
【関連記事】