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主な新興国/米国経済ニュース(20日)

増谷栄一The US-Euro Economic File代表

米ロッキード、ジェット戦闘機「F-35」の生産コスト30%削減へ

米航空・防衛機器大手ロッキード・マーチン<LMT>のマリリン・ヒューソンCEO(最高経営責任者)は18日、同社製のジェット戦闘機「F-35」の生産コストを2019年までに現在より30%引き下げる方針を明らかにした。英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)が伝えた。

米空軍向け仕様の「F-35A」の場合、1機当たりの生産コストは現行の1億1000万-1億1500万ドル(約130億-136億円)から約30%減の8000万ドル(約95億円)弱に引き下げられる。現在、同社では米国や同盟国に対し、3000機以上を生産する計画を運用しており、その生産費用は3960億ドル(約47兆円)となっており、数十億ドル(数千億円)のコスト削減効果が見込まれる。

同CEOは、第5世代の「F35-A」の生産コストを現在の第4世代の生産コストに抑制するのが目標だとし、この生産コストの引き下げの約8割はテキサス州フォートワース工場の稼働をフル生産に変更することによって大量生産によるコスト削減効果によって達成されるとしている。同工場では昨年わずか36機の生産だったが今後は2019年までに年間100機以上のフル生産の体制に移行するとしている。

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米石油大手マラソン・オイル、今年の設備投資額をさらに20%削減へ

米石油・天然ガス大手マラソン・オイル<MRO>は18日、急激な原油安に対応するため、2015年の設備投資と油・ガス田探鉱費用の規模を昨年12月に前年比20%減の43億-45億ドル(約5100億-5300億円)に削減する方針を発表したばかりだが、さらに20%減の35億2000万ドル(約4200億円)にまで絞り込むことを明らかにした。

特に探鉱投資を半減することによって、同社の今年の米国での原油生産量の伸びはわずか5-7%増にとどまる予想している。

また、同社が18日に発表した2014年10-12月期(第4四半期)決算は、純利益は前年比約2.5倍の9億2600万ドル(約1100億円)となり、1株当たり損益(希薄化後)も同2.5倍の1.37ドルとなったが、調整後の1株当たりの利益は1年前の60セントからゼロとなり、アナリスト予想の4セントを下回った。売り上げは前年比2%減の25億ドル(約3000億円)となり、アナリスト予想の22億6000万ドル(約2700億円)を上回った。

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ロシアのインターネット大手ヤンデックス、米グーグルを独禁法違反で告発

ロシアのインターネットサービス最大手ヤンデックスは18日、ロシアの独禁当局である連邦反独占庁(FAS)に対し、米インターネット検索大手グーグル<GOOGL>が独禁法に違反しているとして調査を要請した。モスクワ・タイムズ(電子版)などが伝えた。

ヤンデックスによると、グーグルの携帯電話用OS(基本ソフト)「アンドロイド」で動作するアプリケーションを販売しているコンテンツ配信サイト「グーグル・プレイ」では、ヤンデックスが開発した携帯電話用アプリが締め出されており、その結果、アンドロイドの携帯電話ユーザーに対し、ヤンデックスの様々なインターネットサービスが提供できなくなっている、と主張している。米証券大手モルガンスタンレーの調査では、ロシアのスマートフォンの7割はアンドロイドのOSを採用しほぼ独占状態となっている。

また、ヤンデックスによると、グーグルは一部の携帯電話メーカーとの間で、グーグルのサービスやアプリをプレインストールするように要求しており、ヤンデックスの検索バーをインストールするのを禁じているほか、ヤンデックスのブラウザソフトなどの他のアプリの採用にも制限を加えているという。

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アライアンスDBSリサーチ、マレーシア国営ペトガスを「買い推奨」で維持

マレーシア投資銀行大手アライアンス・インベストメントバンクの調査部門アライアンスDBSリサーチは18日、顧客向けリポートで、マレーシア国営ペトロナ・ガス(ペトガス)の株式の投資判断を現行の「買い推奨」で維持した。地元のベルナマ通信(電子版)が伝えた。

投資判断の据え置きに理由について、最近の急激な原油価格の下落の中でも同社の業績見通しは良好で、バランスシートもしっかりしていることを挙げている。ペトガスが17日に発表した2014年10-12月期(第4四半期)決算で本業の収益を示すコア純利益が前年比6%増の4億1700万リンギット(約140億円)、2014年通期のコア純利益も同16%増の16億8900万リンギット(約560億円)となり、アライアンスDBSリサーチの予想と一致したとしている。

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ベトナム1-3月期GDP伸び率、5.4%増、通期6.2%増か―NFSC予測

ベトナム国家金融監督委員会(NFSC)は今年1-3月期(第1四半期)GDP(国内総生産)伸び率は前年比5.4%増になるとの見通しを明らかにした。ベトナムの声・ハノイ放送局(電子版)が19日に伝えた。

また、同委員会はこの第1四半期の堅調な伸びは4-6月期(第2四半期)も続くとし、2015年通期では6.2%増になると予想している。同委員会によると、ベトナムは多額の銀行の不良債権や国営企業の経営効率の悪さなど問題は残るものの、年内に多くの国と自由貿易協定を締結することで輸出が活発化するとしている。ちなみにベトナムの輸出は、2014年が前年比13.6%増となり、2012年の同18.2%増や2013年の同15.2%増から伸びが鈍化している。これは原油輸出量の減少に加え、主力の石炭、米、ゴムの輸出も減少したためだ。(了)

The US-Euro Economic File代表

英字紙ジャパン・タイムズや日経新聞、米経済通信社ブリッジニュース、米ダウ・ジョーンズ、AFX通信社、トムソン・ファイナンシャル(現在のトムソン・ロイター)など日米のメディアで経済報道に従事。NYやワシントン、ロンドンに駐在し、日米欧の経済ニュースをカバー。毎日新聞の週刊誌「エコノミスト」に23年3月まで15年間執筆、現在は金融情報サイト「ウエルスアドバイザー」(旧モーニングスター)で執筆中。著書は「昭和小史・北炭夕張炭鉱の悲劇」(彩流社)や「アメリカ社会を動かすマネー:9つの論考」(三和書籍)など。

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