18歳選挙権時代突入!!大人が持っておきたい5つの視点
いよいよ、選挙権年齢を18歳以上へと引き下げる公職選挙法の改正案が、今日2016年6月19日に施行となった。
18歳、19歳が投票できる18歳選挙権時代のスタートとなる。
自分は若者と政治をつなぐをミッションとしているものとして、この変化には思い入れが強いし、色々な仕掛けも変化に合わせて行ってきた。1年前に、国会で法律の改正が決まり、この1年間の実践や世の中の変化を通じて、改めて今の考えを簡単にまとめます。
<1:若者の参画が始まった年にする!!>
たとえば、10年後ぐらいから今年を振り返ったときに
「2016年って選挙権年齢が下がった年だよね。」なんて評価にはさせない。
「選挙権年齢が下がったことをきっかけに、若者の参画が進みだした年だよね。」
そのような評価につなげなければならない!
京都議定書の採択をきっかけに環境に対する動きが増えてきた。
阪神大震災を契機にボランティアというものの認識が変わった。
18歳選挙権をきっかけに、若者の力を社会で活かすことを考えたい。
以下は昨年6月に参議院にて参考人として招致され意見陳述をした際の動画です。
<2:変わるべきは18歳・19歳ではなく大人>
「選挙権を得た10代の意識の変化が求められます」なんて偉そうなコメントをメディアなどでたまに見る。
違う、変わるべきは10代じゃなくて大人。あるいは社会全体。
「なんか政治の話タブーみたいだから、家庭や学校で話しにくい」
「政治については悪い話しか大人がしていない」
「そもそも、お父さんお母さんが投票に行っていない」
こんな話を、高校に授業にお邪魔する際によく耳にする。若者は良くも悪くも社会全体の空気に敏感だ。
まずは、大人自身が、”主権者の一人”である意識を改めて持つ必要がある。
2014年の衆議院選挙で、40代前半までは投票率が50パーセント切っている現状も意識したい。
<3:学校現場の変化がおきている>
まず、高校での教育は大きく変わってきている。
自分も執筆者の一人である、文科省・総務省両省による”高校生向け政治選挙に関する副読本”の全高校生への配布を皮切りに、様々な主権者教育に関する授業が行われている。
特に高校。文部科学省の調査によると96.4%の高校で3年生向けに、なんらかの主権者教育を行うそうである。
また、高校だけでなく小中高と積み重ねで進めることへの検討も進んできている。
さらには大学でも様々な動きがあり、自分も4月から岡山大学で、大学生向けの主権者教育授業の講師を行っている。
これまで自分が受けてきたのとは違う教育を受けて社会に出てくる世代がいるということを、知っておきたい。
選挙の仕組みを知ることなんかにとどまらず、民主主義の一員として、主権者としての認識を持ってきてるんだということ。
副読本にはこんなことも書かれている
<4:家庭・地域の変化も作り出したい>
学校現場での教育の特徴は、中立的な指導の下に政治について同世代で政治について語っていくことだ。
家庭・地域では、学校現場と違う以下の特徴を持った話の場になる。
家庭では、親の考えなどを伝えながら、政治・選挙に関する話ができそうだ。
「お父さんとしては○○党のここがいいと思うんだけど、どう思う??」
「○○という政策に関して、親である立場としてはこう思うんだけど、どう思う?」
こんな会話をやってみてはいかがでしょうか?
学校の先生は自分自身の政治的な意見を言ってはいけないと日本では定められているので、こんな会話の切り出し方はできない。
また、地域での楽しさは多世代・多様な立場の人がいること。小学生・中学生、親世代、祖父母世代、様々な職業。いろんな人がいる。
多様な意見に気づくきっかけになるだろう。
もちろん、「政治を話す会やるよ!」なんて言ってもなかなか人が集まるものではないと思うが、地域の何かのイベントや集まりの中で、政治とのつながりを視点として持ってその場にいるだけで全く見方は変わってくる。
例えば、地域のスポーツクラブの集まりの際に、「スポーツ省について」「運動できる場や施設について」などなどが政治と関わっていることを意識してみる。
町内会のイベントの際に、行政と町内化の繋がりを考えてみる。そんな視点をもって、声に出してみてはどうだろうか?
<5:政治は国政の話だけではない>
参議院選挙前という状況であることも加わり、どうしても”政治=国の話”となってしまいがちだが、自分の街に視点を向けてみても面白い。
医療・年金・憲法・消費税などなど大事なことはわかるけど、どうも自分事として考えることができないということもあるだろう。
視点を、身近な自治体の政治に向けてみると印象が少し変わるかもしれない。
「駅の周りの再開発をどうする!?」
「統廃合で使わなくなる小学校の跡地をどう利用する!?」
「街のPRのための企画をどうする!?」
そんな話が見つかるだろう。もしかすると、そんな話は子供も大人も気軽に意見をいうことができるものかもしれない。
以上5つの視点を考えることのできる、発信やイベントを幣団体でも引き続き行っていきたい。