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九州~東北南部で雷雨に警戒!週明け~お盆はウロウロする低気圧周辺からの暖湿気の影響も:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
4日夕方の発雷確率(気象庁データより)。九州~東北南部で高い予想。

4日は3日よりもさらに広い範囲で雷雨が予想され、東北南部から九州のあちこちで昼過ぎから夜にかけて急な雨や雷に警戒が必要です。
また前線がかかる北海道~東北北部でも雨が降るところがあるでしょう。

週明けも引き続き晴れ間があって暑い状態が続きそうですが、南の海上から暖かく湿った空気が流れ込むおそれがあります。

短時間でも大雨警報級に

4日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
4日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

4日は上空を気圧の谷が通過する影響で、はじめ晴れていても午後になると大気の状態が不安定になるところが出てきそうです。

発雷確率は記事冒頭の図のように東北南部から九州の広い範囲で高くなっていて、このエリアすべてで雷雨になるわけではありませんが、局地的にあちこちで天気が急変しそうです。

一度に雨が降る時間はおおよそ1時間程度と短くても、集中的に降ることで大雨警報が発表されるような雨になるおそれも。
気象庁は東北・関東甲信・近畿・中国地方に広く大雨警報の可能性「早期注意情報」を出していて、山や川のレジャーは十分注意をしてください。

週明けは南海上の低気圧の影響も

5日9時の予想天気図(気象庁HPより)。
5日9時の予想天気図(気象庁HPより)。

日本の南の海上には7月末から低気圧がほぼ停滞した状態が続いていて、今のところ特に発達することもなく関東の南の海上から沖縄の東の海上あたりをウロウロしています。

通常のいわゆる温帯低気圧とは性質が違うことと、「ある程度広範囲で周りより気圧が低くなっているところ」ということで「低圧部」と呼ぶこともあるのですが、こういったまたは低圧部は条件が揃うと(たとえば上空の寒気とカップリングするなど)熱帯低気圧として発達し、最終的には台風になることも。

また、たとえ台風にならなくとも、暖かく湿った空気が日本列島に流れ込む原因となるおそれもあります。

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

現在出ている週間予報は東北から九州まで晴れマークがずらりと並んでいますが、この低圧部の動向次第では予報が大きく変わることもあるため、こまめに情報を確認するようにしましょう。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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