「このタイトルは大きな意味があります」ナダル歴史的快挙! 全仏テニス10度目の優勝&メジャー15勝に
テニス4大メジャーであるグランドスラムの第2戦・ローランギャロス(全仏テニス、パリ)決勝で、第4シードのラファエル・ナダル(ATPランキング4位、5月29日付け、以下同、スペイン)が、第3シードのスタン・バブリンカ(2位、スイス)を、6-2、6-3、6-1で破り、2014年以来3年ぶりに、10回目の優勝を飾った。
1968年以降のオープン化(プロ解禁)以降、グランドスラムで10度のタイトルを獲得したのはナダルが初めてとなり、前人未到の偉業を成し遂げた。
「とても嬉しいし、心が震えました。自分にとってとても大切な日でした。1年で一番重要な大会で優勝することができました」(ナダル、以下同)
31歳8日での優勝となったナダルは、昨シーズンでは左手首のけがに悩まされ、昨年のローランギャロスでは3回戦で棄権を余儀なくされていた。
だが、今回は1回戦から決勝まで1セットも落とさない快進撃の優勝で、クレー(土)でのナダルの圧倒的な強さを見せつけた。
決勝でのナダルは、ファーストサーブでのポイント獲得率が83%と高く、一度もバブリンカにサービスブレークを許さなかった。ナダルは、ミスを12本に抑える一方で、一番の武器であるフォアハンドストロークのウィナー12本を含む27本のウィナーを打ち込んだ。
また、今回のローランギャロスでは、2017年シーズンから一緒にツアーを回り始めたカルロス・モヤコーチと初めて獲得したグランドスラムタイトルとなった。
「このタイトルは大きな意味があります。カルロスのサポートは、自分にとってとても大切なものです」
そして、今シーズン限りでナダルのツアーコーチを退くことになっているトニー・ナダルコーチとのラストローランギャロスになる。表彰式では、トニーから優勝トロフィーをラファエルに手渡すという粋な計らいもあった。
「とても嬉しかった。今日コートでトニーと一緒だったことは、僕にとっても、彼にとってもとても特別なものでした」
ナダルのグランドスラム優勝回数は15回となり、ピート・サンプラス(アメリカ)の14回を抜いて、男子テニスでは単独2位となった。グランドスラムでの最多優勝は、ロジャー・フェデラー(5位、スイス)の18回で、ナダルはフェデラーの大記録を追いかける。
「15回は、自分にとっては信じられないものです。僕のモチベーションはいつでも同じです。大事な大会で競うことを続けていきたいし、トライし続けていきたい」
ローランギャロス後、ナダルのATPランキングは2位になる。31歳になったナダルだが、強いナダルが帰って来たことをパリで印象づけた。