小江戸 川越

情緒あふれる蔵造りの街並みが広がる川越。川越と言えば「川越いも」が有名で、街中にたくさんのお芋スイーツがあります。色んなところにお芋がいて幸せです。しかし、意外と観光用な味だったり、行列が出来てるからといって絶品とは限らなかったりしませんか。そんな川越のお芋スイーツを90品以上いただいた中で、特におすすめなものをご紹介します！

菓匠 右門さんの「いも恋」

川越銘菓として有名ないも恋はやはり外せません。ど定番すぎますが、お許しください...。本当に美味しくて大好きなのです。

いも恋は、輪切りにしたさつまいも（紅あずま）に粒あんを乗せて、山芋つなぎの餅粉の生地で包み蒸し上げた、昔懐かしい手作りの田舎饅頭です。

一番街店と時の鐘店では、蒸し立てが味わえます。蒸し立ては格別です。川越に行かれた際は、是非、蒸し立ての美味しさをたくさんの方に味わっていただきたいです！

7割くらいがさつまいもなこの断面たまりません。蒸し立てだからこその、ほかほかでむっちりとしたお米の風味が香る生地に、ほくほくのさつまいもと甘さ控えめのあんこの組み合わせがたまりません。昔ながらの素朴な味わいです。また、ほんのり生地から感じる塩気も絶妙なのです。

お土産にも最適で、お家では電子レンジで温めていただけます！

これがかき氷 「富の川越いも」

こちらのお店は、川越で行列必至の大人気のかき氷専門店。河越抹茶やティラミス、いちごやマンゴーなど、様々な種類のかき氷があります。（現在のメニューはこちら）

中でもやはり「富の川越いも」を。三芳町は阿部農園さんの「富の川越いも」を焼き芋にし、滑らかに仕上げているそう。味わいの変化として別添えのカシスソースが付きます。

かき氷は、天然氷を使用しているので頭がキーンとせず、ふわふわ口溶けが良くて、本当に美味しかったです...！覆うようにかかる川越いものクリームはクリーミーながらもお芋が濃厚です。しかし、甘ったるさはなくて、お芋の自然な甘さがとっても美味しいです。さらに、かき氷の中にも潜んでくれていて嬉しいです。角切りのお芋は甘納豆のようにしっとり甘く、ごま塩がアクセントになっています。終盤になると、溶けてきたかき氷とクリームが合わさってくるのも、かき氷の醍醐味だと思っています。たまりません...。別添えのカシスソースも味変としてアクセントにはなると思いますが、私はかけず、飲んでしまいました(笑)。甘酸っぱくて濃いカシスソースでした。お芋関係なく、かき氷自体が美味しくて、また行きたいお気に入りのお店です。

川越チーズケーキ 「焼き芋ブリュレチーズケーキ」

「川越チーズケーキ」さんは、2023年に川越一番街にオープンした、川越初のチーズケーキ専門店。こちらの「焼き芋ブリュレチーズケーキ」は今年の3月から新発売された商品です。看板商品の川越チーズケーキ(プレーン)の上に、川越いものペーストがたっぷり乗った豪華な一品です。

この川越いものペーストが、昔ながらなほくほくさと素朴な甘さが広がり、とにかく美味しすぎました。それもそのはず、なんと100%川越いも使用とのこと。お砂糖もクリームも何も入れてない完全無添加のペーストなのです。本当にお芋そのままの美味しさでたまりません...。ホイップクリームは甘さ控えめで、おそらく川越いもとチーズケーキを繋げる意味だと思います。だからこそ、バランスが良いです。お芋チップは分厚めのお砂糖がっつり系で親しみのあるタイプでした。川越チーズケーキもチーズケーキ専門店の本気を感じる美味しさです。とろとろで口の中でとろけ、クリーミーで程よい甘さと酸味が素朴な川越いもと相性抜群です。

他にもバスクチーズケーキや河越抹茶のチーズケーキ、その場で絞っていただくモンブランアイスなどもあります。全ていただきましたが、どれも違って本当に絶品です。チーズケーキでは、プレーンとバスクを食べ比べると、バスクの方がより濃厚で、しっとり密度があって、焦げ目の香ばしさが良かったです。でもどちらもとろけて無くなるなめらかさで、どっちが好みとも言えません。抹茶は本格的に濃いし、そこにしっとり黒豆がいるのも最高なのです。チーズケーキ好きにはたまりません...。お土産にもしやすいサイズなのも良いですし、ぜひ、様々なものを食べ比べてお気に入りを見つけてみてください！

〜少し番外編。お昼休憩しましょう！〜

陶路子「さつまいもミニ懐石」

「陶器やまわ」さんの一角にある「陶路子」さん。こちらでは、ランチ限定で川越名産のさつまいもを様々な味や食感が楽しめる「さつまいもミニ懐石」がいただけます。11:45からの提供でなくなり次第終了なので、予約がおすすめです。※予約希望日の3日前までに

「さつまいもミニ懐石」は名前の通りさつまいも尽くし。全てのお料理にさつまいもが使われている、夢のような懐石料理です。（お品書きは下の写真をご参照下さい）ミニなので、全体的に少なめで、少量ずつ様々なお料理を楽しめます。

まずはいもコロッケ。衣にそうめんが使われており、とってもパリッパリ。お芋はほっくり甘くて揚げそうめんと合わさると、なんだかホットケーキミックスを揚げたような、優しいおやつなコロッケに。さつまいも海老グラタンは、ホワイトソースがお芋。さらさらスープ状なグラタンですが、お芋の甘さと優しいクリーミーさがとても良いです。この優しさは恐らく豆乳な気がしました。驚いたのがうどん入りなところ。さすが埼玉県ですね。海老も大きくて、身がしっかりで美味しかったです。いもがらとあぶらあげの煮物は、柔らかくてしっとりな食感で味付けも濃すぎずちょうど良くて美味しかったです。天盛りされていても、たっぷり量があるのも嬉しいですね。さつまいもの白和えはさつまいもの細い揚げたものが乗ってて食感があって、今までにない白和えで新鮮でした。具材は椎茸、にんじん、お豆、白こんにゃくなど具沢山。味付けも優しくて、お豆腐の甘さが広がります。おさつもちの揚げ出しは油がしっかり感じられて、もっちもち。そのため、大学芋のお餅バージョンみたいな味でした。たっぷりのおろしとおつゆがよく合ってました。さつまいもおこわは、もち米がもっちもちな、炊き具合のバランスが好みすぎました。お芋はトッピングだけでなく、中にもたくさん。ほくほく系でしっとりしていて甘くて、とても美味しかったです。添えの香の物はいもがらと梅干しとしゃくしなかと。おさつ汁はお芋が入ってるかと思いきや、汁自体にお芋が入っていて、すり流しでした。白味噌の甘さとお芋の甘さが絶妙で、どろっとしすぎてないのも良かったです。なめことえのき、鶏肉まで入っていました。お飲み物に、いもカクテルも選べますが、お酒は飲めないため、緑茶にしました！

全て食べ終わるとさつまいものデザートが。こちらは日によって異なるそうで、この日はさつまいもアイスにあんこ添え。このさつまいもアイスは、もちろん美味しくないわけは無いのですが、正直に言ってしまうと、かなり甘くて香料感あるお芋味でチープ感は否めなかったです。しかし、やはり甘い粒あんとの相性は間違いありませんね。

陶器屋直営のお店だからこそ、お皿からも楽しめて優雅なお昼ご飯になりました！

和栗モンブラン専門店 栗歩 川越店「お芋のモンブラン」

「和栗モンブラン専門店 栗歩」さんは全国各地に店舗を展開している人気のお店ですが、川越店では限定の「お芋のモンブラン」がいただけます。注文すると、モンブラン絞り機が登場。店員さんが目の前で絞り出してくださるので、紫芋の美滝を鑑賞できます。

この綾紫モンブランクリームがとにかく濃くて美味しかったです...。白あんやクリームが絶対混ざってない、何ならお砂糖も不使用なのでは。それくらい甘さが控えめで、綾紫だけの味と言えるような、綾紫の濃厚な濃い味でした。しかも、こんなにもたっぷり乗ってるため、綾紫を思う存分堪能でき、紫芋好きにはたまりません。中はメレンゲがメイン。さっくさくでしゅわっとした食感で、とても甘さがありました。特別美味しいメレンゲではないものの、無難に美味しかったです。生クリームは、あっさりでかなり好みでした。上下の素材をバランスよく繋いでくれています。チョコクランチは良い意味であるのか分からないくらい。チョコは主張が強いですが、これはお芋の邪魔をせず最高でした。スポンジはごく普通です。個人的に綾紫モンブランクリームのペーストが本当に美味しすぎました。紫芋が本当に好きじゃなきゃ食べれないくらい、紫芋そのままで堪能できました。あとは至って普通なので、正直惜しい感じなのですが、紫芋好きの方にはおすすめです！

芋屋初代仙次郎 川越店「ノーマルソフト(さつま芋)」

「芋屋初代仙次郎 川越元町店」さんには、スイートポテト、ソフトクリーム、チップスなど様々なお芋スイーツがたくさんあります。特に人気なのがソフトクリーム。仙次郎ソフトやパフェなどありますが、シンプルにノーマルをいただきました。さつま芋・ショコラ・ミックスから選ぶことが出来ます。

ごく普通のソフトクリームかと思いきや、何とも言えない美味しさです。ありきたりな味ではなくてどこかさっぱり。そして、モンブラン状だからか、食感も良いです。コーンの奥までぎっちり入ってます。お芋の味がしっかり感じるもったり感であるのに関わらず、牛乳感あるさっぱりさらっとした口当たり。暑い夏にもぴったりですね。個人的に菓匠右門さんや大学いもいわたさんのソフトクリームよりも好みでした。次回はパフェをいただきたいです〜！

川越パターテ「さつまいもジェラート」

「川越パターテ」さんは、ジェラートとニョッキの専門店です。“パターテ”はイタリア語でお芋の意味だそうです。川越名物のさつまいもを使ったジェラートさつま芋と河越抹茶のツインジェラートが大人気。⁡

さつまいものジェラートは、牛乳感が強くてコクがありますが、すっきりした美味しいジェラートです。焼き芋感もしっかりで皮入りなのもたまりません。変な甘さが全くなくて控えめでさっぱりしています。なめらかでとろとろ、少しねっとり感がある美味しいジェラートでした！

【おまけ】最強のお芋土産にはコレ！

お土産にも至る所にお芋菓子がたくさんあり、とっても目移りします。お土産だけでも３０品以上と色々食べた中でも、特に個人的にお芋感が強く感じられて美味しかったものはこちらです。もちろんいも恋も！

紋蔵庵「芋どら」

まず、しっとり柔らかで優しい生地がとっても美味しいです。この生地感が中の餡と相性が良く、一体感があります。芋餡はこんなにもたっぷりで、重量感があり、手に持っただけで幸せです。甘すぎずお上品で、なめらかなしっとりした餡。何より、お芋の風味がとても活きていて、本当に美味しかったです！

紋蔵庵さんは、他にも「川越ぽてと」や「つばさかりん」などたくさんのお芋菓子があるので川越に来たら是非立ち寄ってみてください！

龜屋「郷の芋」

菓子づくり一筋。川越の地で生まれ、創業から240年の歴史がある老舗和菓子屋の「龜屋」さん。丁寧に煉りあげたあんや、さつま芋を使った美味しく品の良い和菓子が揃います。亀の最中や亀どら、こがね芋や川越いもシューなど、どれも名品です。中でも、「郷の芋」には驚きました。川越芋を100％使用し、昔ながらの製法で手作りした芋羊羹です。羊羹と言いつつ、つるんとしたイメージするあの羊羹の食感は一つもなくてお芋のほくほくでぼそぼそとした食感がそのまま。これは羊羹ではありません。お芋です。それもそのはず、原材料もお芋と砂糖と塩のみ。何て素晴らしいのでしょうか...。甘さもかなり控えめで本当にお芋そのまま。蒸かし芋をぎゅっと潰して固めただけのような。あまりにも美味しくて感動しました。川越芋が用意できる期間のみの限定販売なので、見かけたら必ず買うべき絶品です。

少しでも参考になれば光栄です！

私も川越にまた行きたくなってきました...。