菅内閣の経済政策、未来投資会議と経済財政諮問会議をどうするかで見えてくる
9月14日に行われた自民党総裁選挙で、菅義偉氏が第26代総裁に選ばれた。菅義偉自民党総裁は、16日にも国会で首相に指名され、菅内閣が発足する見込みである。
菅内閣での経済政策はどうなるか。
菅氏は、「安倍政権の継承」を掲げているから、大きな方針転換は当面ないものと思われる。消費税については、拙稿「消費増税は、容易にできるものではない」(無料記事)で述べたところである。
安倍晋三内閣での経済政策の立案で象徴的だったのが、拙著『平成の経済政策はどう決められたか』(中央公論新社)で詳述したように、未来投資会議と経済財政諮問会議を併用したことである。
特に、未来投資会議は、第2次安倍内閣発足当初に設置した産業競争力会議の後継会議体として、主に成長戦略の立案に携わってきた。
経済財政諮問会議は、内閣府設置法に根拠を置き、首相が議長である会議体である。小泉純一郎内閣では、経済財政諮問会議が経済政策の司令塔となった。
それに加えて、未来投資会議も首相を議長として置いたところに、安倍政権の特徴がある。
未来投資会議と経済財政諮問会議の関係は、第2次安倍内閣発足直前にさかのぼる。その経緯は、
この記事は有料です。
慶大教授・土居ゼミ「税・社会保障の今さら聞けない基礎知識」のバックナンバーをお申し込みください。
慶大教授・土居ゼミ「税・社会保障の今さら聞けない基礎知識」のバックナンバー 2020年9月
税込550円(記事2本)
※すでに購入済みの方はログインしてください。