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【高原町】「消滅可能性」に立ち向かうヒーローが現れた!

全速嫁タロゥかたつむり型ズボラ嫁ライター(都城市・小林市)

「テテです!」サムネイルのくまさんは、テテ。宮崎県の高原町を消滅可能性都市から引っこ抜くために現れた、正義のくまさん。性別は不明。好きなものは米粉チュロス。高原町の米粉で作ったチュロスが大好き。

3タッグ集結!

テテをはじめ、テテの大好物を誕生させたのが、高原町、奥霧島地域商社ツナガルたかはる株式会社(以下:ツナガルたかはる)、そして西日本高速道路九州支社(以下:NEXCO西日本)の3タッグ。なんと高速道路会社と地方自治体の連携協定を結ぶのは日本初です!愛する高原町を変えないといけない。その想いの強さがこのプロジェクトを加速させていきます。

素敵な笑顔はスタッフ間の雰囲気を良くしていました
素敵な笑顔はスタッフ間の雰囲気を良くしていました

こちらはツナガルたかはるの代表取締役 温谷禎康さん。ご挨拶からずっと笑顔の絶えない方で、共に働かれている方々も素敵な笑顔にあふれ、とても印象深い取材となりました。今回、温谷さんからチュロスに関わる多くのお話を伺いましたので、高原町の新たな魅力を一緒に深堀りしていきましょう。米粉チュロス、すっごく美味しかったです。

色々気になるキッチンカー(ではなかった!)

「このプロジェクトを立ち上げる時点で、高原の米を使ったものにしようという話だったんです。だから、早い時点で「米粉チュロス」ということに決まりました。高原町の米農家さんで米粉製粉の技術を持っている方がいたので、その方の米粉を使うことなったのですが、どう製品にしていくか。そこでNEXCO西日本さんから紹介された福岡の業者さんに祈る思いで送ってみました。私たちが手に入れた米粉がチュロスに合うか分からないし、ドキドキですよ。するとピシャリです。チュロスに適した米粉だったんですよ!」

NEXCO西日本さんの繋がりで、運命的に高原町の良質な米を使った米粉チュロスが製品化されたツナガルたかはるさん。ここから高原町で製粉した米粉を福岡に送り、チュロスにして送り返してもらうことで連携を図ることとなりました。


動くサービスエリア、誕生!

丸い形と鮮やかなオレンジが目を引くキッチンカー。このプロジェクト、実は「動くサービスエリア」というコンセプト。高速道路において高原町を知ることができるSA、PAがないということで、高原町をもっと多くの方に知ってもらうきっかけを作るのが、このキッチンカーのお仕事なんです。「実はこれ、キッチンカーじゃないんですよ。よく見ると『トレーラー』なんです」と笑う温谷さん。確かに言われるまで気付きませんでした!キッチントレーラーです!

「こう?こっちがいいかな?」と笑顔でポージングしてくださる川合さん
「こう?こっちがいいかな?」と笑顔でポージングしてくださる川合さん

「トレーラーのオレンジ色と丸い形が結構目を引くみたいで、可愛いって言われるんですよ。」こちらは、ツナガルたかはるさんの事業承継コーディネーター・ライターをされている川合一生さん。ずっと汗だくで奔走されておりました。この日は全国が「命に関わる危険な暑さ」と言われた日。外にいることが危険なほど暑かったですが、笑顔でお仕事に邁進されておられました。確かに、このトレーラーは目を引く要素が多いですよね!

動くサービスエリアができること

見切れているテテが可愛いトレーラー。“動くサービスエリア”がコンセプトならばとちょっと気になったので、伺ってみました。「高原町の県産品を乗せて移動というのは、現段階では少し難しいんです。ベースは高速道路上で販売なので、高速に乗ってそこまで持っていくコストとか、持っていくとなるとそれに合わせた機材も必要になるので、今はまだ難しいですね。でも実は…高原町の物を使ったお菓子を開発中なんですよ。これ本邦初公開!それが完成したら一緒に販売したいとは考えています。色々やってみたいですね!」とコッソリ教えてくださいました。高原町の物を使ったお菓子、これは楽しみです!何だろうな…。

温谷さんの大笑い
温谷さんの大笑い

確かに、高速道路上で買っていただけるものとなると、単純に直売所のような生鮮品では難しいことが分かります。今から遠方に行く方には、生野菜がなじまないことも多い。重さのある調味料も荷物になる。そういう様々なニーズの中から高原町をPRできる商品を開発しないといけない難しさがありました。

テテと米粉チュロス

この絵に多くの秘密が隠れている…。
この絵に多くの秘密が隠れている…。

「テテ」はツ(Tsu)ナガルた(Ta)かはるのローマ字の頭文字Tと、“手と手”をつないで繋がっていきたいという2つの思いから「テテ」と名付けたのだそうです。実はテテの中にあと1つ隠れロゴがあります。私は聞いてびっくり!是非テテを見つめて当ててみてくださいね。ヒントはチュロスの名前です!
ちなみに。会社のロゴにもなっている、テテの胸元にあるttの文字。これは同じくツナガルたかはるのローマ字の頭文字と、人と人をつなぐという意味で漢字の「人」を2つ繋げた形にもなっているのだそうです!デザイナーさんも凄い!

こちらはテテの生みの親、柳田さん。「顔出しはちょっと。事務所通して貰わないと!」とその場の爆笑を生み出すパワーの持ち主。私のほっぺは筋肉痛です。

テテのお話はちょっと面白いです。なぜくまさんなのか。柳田さんは言います。「温谷さんを『くまさん』と呼んでいたので、そこからくまにしました!で、つなぎ着てるので、テテもつなぎを着せています。くまさんぽいですよね?」まさか代表のお姿からインスパイアされたとは思いませんでした。そして、温谷さんも出店の際は必ずつなぎを着るようにしているとか。更に行ってみたくなったでしょ?

背景もチュロスも最高に映えておられます
背景もチュロスも最高に映えておられます

米粉チュロスは現在、写真左からオリジナルシュガー、チョコ、きなこの3種類を販売中です。「人気は断トツで『オリジナルシュガー』ですね!お子さんは『チョコ』、少し年配の方だと『きなこ』と仰る方が多くなる印象はあります。全体的には女性や若年層がお客様としては多いかなぁ。サービスエリアだと出店時期とかでも違うかもしれないですよね!」と柳田さんは楽しそうに話します。

私の注文を作ってくださる間、キッチンは笑顔と連携の良さで非常に印象が良く、待ち時間をワクワクさせてくれます。お話を伺っている間にも、チュロスを買いに来る方、予約を取りに来る方が次々と来店しており、じわじわとその人気の高さを感じました。初の高原町出店も、地元の方の要望と、高原町の方にも食べて知っていただきたいという思いから実現したのだそうです。

次ははちみつを食べてみたい!
次ははちみつを食べてみたい!

こちらがメニュー。サイズはロングとハーフの2種類があるので、お子様や初めて食べる方には嬉しいですね。はちみつは、高原町のふるさと納税でも人気の百花蜜「奥霧島のはちみつ」を使用。

食べてみました!

3種チュロス ロング 各種400円
3種チュロス ロング 各種400円

チュロスはザックザクのモッチモチで本当にびっくり!これは食感の良さであっという間に完食してしまいますね!時間が経っても、ザクザクをかなりキープしていたのにも驚きました。フレーバーをパウダーで仕上げているので少しぽろぽろする時もありますが、チョコ等の液状のものが絡まっていないので、お子様やドライブ中にえらいことになる心配が少ないのは有難いですよね。全体的に甘すぎず、さっぱりとしているので、揚げ菓子でありながら重く感じません。これも米粉のなせる技なのかもしれませんね。

アイス添え 550円  強烈な日差しに速攻でなめら化するアイス…
アイス添え 550円  強烈な日差しに速攻でなめら化するアイス…

アイス添えは同じ高原町で人気の「高原アイスクリーム研究所」さんのアイスを使用したコラボ商品。私はアイス添えの「紅茶ゆるり」を注文。冷たいアイスにプレーンのハーフサイズチュロスが2本、ディップしていただきます。もう想像通り、温と冷のコンビネーションとザクモチ食感は最強に罪深い美味しさ…。アイス添えのチュロスはプレーン。と言っても無味なのではなく、ほんのり甘いので聞いてみたところ、それは高原町の米の甘さ。確かに優しい味わいがしています。個人的にはこれだけでも売っていただきたい程好きな味。

これからに思うこと

最高の天気!(危険な暑さ)「高天原(たかまがはら)」がその名の由来の高原町に相応しい景色。
最高の天気!(危険な暑さ)「高天原(たかまがはら)」がその名の由来の高原町に相応しい景色。

それにしても。本当に最高のロケーションを誇る高原町。「この景色を日本全国の方に、いやそれもそうですが、宮崎県の方にも知っていただきたい。隣の都城市は色々力を入れていて有名だし、小林市は最近芸人さんとかアイドルがPRに力を入れているから知名度も上がってるんですけど、間の高原町はアイドルもおらんしなぁ。」温谷さんは少し自虐的に笑います。そこに最近発表された「消滅可能性都市」としての高原町。もう間近に迫った問題だと危機感を改めて感じたそうです。

壁紙にしたくなる
壁紙にしたくなる

「高原町民は、山が大好きなんですよ。何かあると山に絡めるし、地元にずっと住んでいるのに写真を毎日撮っておられる方もいたりして。でも本当に綺麗な景色ですよここは。山に苦しめられても山が好きなんですよね。」2011年、新燃岳の爆発的噴火による大災害。それを乗り越えて、2024年。今この景色を目に映すことができている幸せをしっかり胸に刻み、その傷も含めて高原町の魅力を伝えたいと思います。

映画のワンシーンのようなかっこよさ
映画のワンシーンのようなかっこよさ

OKチュロスは「奥霧島」のローマ字表記(OKUKIRISHIMA)からとったもの。その奥霧島にある高原町で作られた米粉チュロスを食べて、「お米が美味しい所なんだ」と興味をもってもらいたいし、ふるさと納税などで商品を色々食べてみてほしい。チュロスをきっかけに、まずは『高原町』を知って欲しいなぁとスタッフの皆さんは心から願います。

「もしテテの着ぐるみができたら、頭だけ俺がかぶればいい?」「それでもうテテですもんね!」周囲爆笑。
「もしテテの着ぐるみができたら、頭だけ俺がかぶればいい?」「それでもうテテですもんね!」周囲爆笑。

ある種の危機を「消滅可能性都市」という文字で突き付けられた高原町。慌てても嘆いても、今ここから変えていくしかないという決意を、スタッフの方々の輝く笑顔の奥に感じました。高原町を愛する気持ちしか、現状を変える起爆剤はありません。私もお話を聞きながら、このプロジェクトにお力添えできることを嬉しく思いつつ、より多くの皆様に知っていただけたらと期待します。これから夏休み、お盆休み、秋休みと連休が続いていきます。サービスエリアや県内での出店を見つけたら、是非テテと最高のヒーロー達が作るチュロスに会いに来てください。ちなみに、テテはぬいぐるみができる予定なんですって!

●DATE●
・奥霧島地域商社ツナガルたかはる株式会社 
Instagram 、ホームページ、 Facebook
・OKチュロス公式Instagram
  (出店場所、日時などはこちら↑)
・電話番号
  0984-21-2639
※熊本県宮原サービスエリア出店予定 7月15日(祝月)9:00-17:00
※※チュロスは出店場所によって金額が変わる可能性がございます。
予めご了承ください。

8月10日(土)奥霧島地域商社ツナガルたかはる株式会社さん主催のお祭り「たかはるカーニバル」に、OKチュロスが出店予定です!少し足を延ばして、高原町のお祭りにも行ってみませんか?色んな思い出作りましょう!

※取材では奥霧島地域商社ツナガルたかはる株式会社様より、米粉チュロス(アイス添え含む)のご提供をいただきました。本記事制作にあたっては、ガイドラインに基づき公平中立に制作しております。

かたつむり型ズボラ嫁ライター(都城市・小林市)

宮崎県内からの『プチ移住』で都城市にやってきた、夫マンと保護犬2名の家族を見守る全速嫁タロゥと申します。食べる事、フルーツ、動物、自然が大好き、まんまる女。髪をレインボーに染めるのが夢。

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