エンジェルスでトラウトと大谷以外が「チーム本塁打王」は何年ぶり!? 現在はアデルが3人を1本リード
昨シーズンまで、ロサンゼルス・エンジェルスには、「トラウタニ」がいた。言うまでもないが、マイク・トラウトと大谷翔平の2人だ。
彼らのうち、トラウトは、現在もエンジェルスにいる。けれども、今シーズンは、左膝の半月板の損傷により、開幕から29試合に出場しただけ。両リーグ一番乗りで二桁本塁打に達したものの、そこから本数を増やすことなく、シーズンを終えた。
一方、大谷は、昨オフにエンジェルスからFAとなり、ロサンゼルス・ドジャースと10年7億ドルの契約を交わした。こちらは、ナ・リーグ最多の35本塁打を記録している。昨シーズンに続き、今シーズンも本塁打王を獲得してもおかしくない。
エンジェルスで、トラウトと大谷以外がチーム本塁打王となった――そのシーズンにエンジェルスで最も多くのホームランを打った――のは、2016年に31本塁打のアルバート・プーホルスが最後だ。プーホルスの本数は、トラウトを2本上回った。
2017年にジャスティン・アップトンが記録した35本塁打は、こちらもトラウトより2本多かったが、アップトンのホームランは、デトロイト・タイガースで28本とエンジェルスで7本だ。このシーズンは、タイガースのチーム本塁打王――2番目に多かったのは26本塁打のニック・カステヤノス(現フィラデルフィア・フィリーズ)――だが、エンジェルスではそうではない。
今シーズン、エンジェルスで最も多くのホームランを打っているのは、ジョー・アデルだ。8月9日のホームランは、シーズン17本目。前日の時点では、テイラー・ウォード、ローガン・オホッピー、ザック・ネトの3人と並んでいた。
いずれも、20本塁打に達していないものの、ウォード以外の3人は、1シーズンの自己最多を更新している。ウォードも、2022年の23本塁打が最も多いので、それを超える可能性はゼロではない。
アデルは、7月30日から、左足を上げない打ち方に変えた。それまでの96試合は、打率.192と出塁率.265、15本塁打、OPS.648。一方、7月30日以降の10試合は、打率.294と出塁率.385、2本塁打、OPS.914。それぞれの三振率は、29.1%と23.1%だ。後者のサンプル数はわずかながら、新フォームの滑り出しとしては、悪くない。
また、エンジェルスで二桁本塁打は、あと1人、ノーラン・シャヌエルが12本のホームランを打っている。6人中4人は30代だが、あとの4人は25歳以下だ。年齢の高い順に並べると、33歳のトラウト、30歳のウォード、25歳のアデル、24歳のオホッピー、23歳のネト、22歳のシャヌエルとなる。
エンジェルスのゲーム・ノーツによると、1シーズンに25歳以下の4人が二桁本塁打は、エンジェルス史上初。今シーズンの30チームのなかでも、エンジェルスだけ――5人以上のチームは皆無――だという。