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ジャイアンツの新人が5試合続けてホームランを打ち、ルーキーの最長記録に並ぶ

宇根夏樹ベースボール・ライター
マット・ウィリアムズ(左)とタイラー・フィッツジェラルド Jul 23,2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月9日以降、タイラー・フィッツジェラルド(サンフランシスコ・ジャイアンツ)は、出場したどの試合でも、ホームランを1本ずつ打っている。9日、20日、21日、22日、23日の5試合がそうだ。

 ストリークは、まだ途切れていない。ちなみに、9日のホームランは、菊池雄星(トロント・ブルージェイズ)から打った。

 フィッツジェラルドは、26歳のルーキーだ。昨シーズンの終盤、9月21日にメジャーデビューした。

 ドラフト指名は、2019年の4巡目・全体116位。昨シーズンは、AAの19試合とメジャーリーグの10試合の間に、AAAの102試合で打率.287と出塁率.358、20本塁打と29盗塁。今シーズンは、メジャーリーグとAAAを行き来しつつ、メジャーリーグの39試合で打率.322と出塁率.390、6本塁打と7盗塁、AAAの17試合で打率.310と出塁率.402、8本塁打と1盗塁を記録している。ポジションは、遊撃を中心に内外野を守る。ここ5試合は、いずれも、遊撃手としてスターティング・ラインナップに名を連ねている。

 父のマイク・フィッツジェラルドは、1988年の6月から7月にかけて、セントルイス・カーディナルスで13試合に出場した。9安打のなかに、ホームランはなかった。

 5試合連続ホームランは、ルーキーの最長記録に並んでいる。次の試合もホームランを打つと、新記録ということだ。ジャイアンツは、7月22日~23日に続き、24日~25日もロサンゼルス・ドジャースと試合を行う。ドジャースの先発投手は、24日がタイラー・グラスナウ、25日はクレイトン・カーショウの予定だ。

 なお、見落としがなければ、ルーキー時代に5試合連続ホームランの現役選手は、フィッツジェラルドの他に5人いる。2015年5月31日~6月3日のジョク・ピーダーソン(当時ドジャース/現アリゾナ・ダイヤモンドバックス)、2017年8月23日~27日のリース・ホスキンス(当時フィラデルフィア・フィリーズ/現ミルウォーキー・ブルワーズ)、2018年8月11日~14日のロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)、2020年9月5日~10日のボビー・ダルベック(ボストン・レッドソックス)に、今年4月10日~15日のマイケル・ブッシュ(シカゴ・カブス)がそうだ。

 フィッツジェラルドは、こんなトリビアにも、名を残している。昨シーズンも今シーズンも、6月15日に、AAAでランニング本塁打を記録した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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