削らない色鉛筆!「ダーマトグラフ」紙で巻いてあるのには理由があります
文房具ブロガーの猪口フミヒロです。
今日は三菱鉛筆株式会社の「ダーマトグラフ」という、ちょっと変わった色鉛筆を紹介します。これ、紙で巻いてあるんですよ。
僕は子供の頃、この紙を剥いで芯を出したくてたまりませんでした。なんとも言えない爽快感があるんですよね。快感でした。
母親が会社で使っていたので、ときどき使わせてくれるのが楽しみでした。そんな幼少期の淡い思い出のある色鉛筆を紹介します。
なんで紙巻なのだろうか
この色鉛筆も、当初は木軸でした。でも、ワックスの成分が多めでトラブルが多発したそうです。その対策で紙巻きになりました。
温度変化によって、芯が抜け落ちたり変形したりするのに、木軸は耐えられなかったのです。そこで、伸び縮みに強い紙の出番です
紙を巻いて、ミシン目と切り出し用の糸をつけて、順番に剥いていけば芯が出せるようにしたのです。素敵な知恵の集大成ですね。
元々は医療用でした
このワックスをたっぷりと含んだ色鉛筆「ダーマトグラフ」は、元々は医療用として作られたものだったんですよ。
ダーマトは皮膚、グラフは書くという意味です。つまり、お医者さんが手術などをするときに切る目印にするために使われました。
皮膚はもちろんのこと、ガラスにも、プラスチックにも書けます。油分が多いおかげで、なんとも書きやすい便利な色鉛筆なのです。
この色鉛筆の使い方です
この色鉛筆は、糸を引っ張って軸先の紙をめくりながら、芯剥き出して使います。色鉛筆と違って鉛筆を削る必要がありません。
鉛筆削りがいらないこととしてはとても画期的でした。母親が、これは削らなくていいんだよと自慢していたように記憶しています。
紙の部分をめくりすぎて、芯を出しすぎてしまい、使えなくなって怒られたことも同時に思い出しました。ほろ苦い記憶です。
どうしてこのペンを使っていた?
僕の母親は、どうしてこんな色鉛筆をつかっていたのでしょうか。どんな仕事をしていたのでしょうか。記憶を寄せ集めてみます。
それは、ガラス工場で働いていて、選別作業をしていたからだと思います。細かい傷などを発見してマークしていたのでしょう。
この色鉛筆で仕事をして、僕らを育ててくれた母親に感謝しなくちゃいけませんね。この色鉛筆をみるたびに思い出すようにします。
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