【未就学児の親必見】幼児期から性教育を始めるべき理由と具体的な方法を保健師が解説!
友人の小学生の娘が、自分の裸をSNSで知り合った男性に送った、という話をききました
なんでそんなことをしてしまったのか、身近なところでそんな出来事が起こっていたこと自体ショックだし自分の娘も陰でそんなことをしてしまっていないかとても心配です。
どんな風に防いでいけばよいのでしょうか。
こんな相談をいただきました。(文面一部変更しています)
性教育について皆さんにはどんなイメージがあるでしょうか?
この記事では、
・性教育に対するイメージを明るくし
・子どもを加害者にも被害者にもしない
・具体的で今日からはじめられる
こういった内容を紹介していきたいと思います。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
幼児期から性教育なんて早くない?そんなことはありません!
まだ言葉もたどたどしく、あどけない見た目の幼児期の子どもたち。
そんな幼いうちから性について教育する必要があるのだろうか?
と思う気持ちもよくわかります。
しかし、性教育に早すぎる、ということはないのです。
幼少期に性教育をはじめることには、以下のようなメリットがあります。
・性的なトラブルを回避する力がつく
・日常の中で自然に教えることができる
・性について話すハードルが低い
幼少期から性についてしっかり学ぶことができていないと、以下のようなリスクがあります。
・スカートめくりやズボンおろしなど、加害者や被害者になってしまう
・嫌なことをいやと言えずに犯罪に巻き込まれる
・危険を感じるセンサーが働きにくくなったり、自己肯定感が下がったりしてしまう
今回の相談の事例では、まさに犯罪に巻き込まれてしまっています。
幼いうちから性についてしっかりと学び、いやなことを嫌だ!と感じることができる、言うことができるのは自分を守るために必須のスキルだといえるでしょう。
また、性犯罪に巻き込まれるリスクが高くなる思春期にいきなり性について真剣に話すことは、想像してみただけでもものすごくハードルが高いように感じますよね…
幼児期にはプライベートパーツについて話をしておこう
プライベートパーツとは、口・胸・性器・お尻(水着で隠れるところ)を指します。
これらは、食事や生殖、排せつなど命に直接かかわる部分であり、体の内面につながる大切な場所です。
幼児期の子どもたちには、このプライベートパーツを他人が勝手に触ったり見たりしてはいけないのだということを伝えましょう。
ほかにも、以下のようなことを日常の中で繰り返し伝えていってください。
・見られそうになったり触られそうになったりしたら『イヤだ』と言う
・人のプライベートパーツは勝手にさわらない
・人のプライベートパーツについて、からかわない
また、親や大人がふざけてキスしたりお尻を触ったりしないようにしましょう。
世話以外でキスしたりおしりなどのプライベートパーツを触ることが愛情表現だ、と伝えてしまうと子どもは拒みにくくなります。
結果として、他人に触られても
・これは愛情があるからなんだ
・相手からの好意だから受け入れなくちゃ…
などと考えてしまい、深刻な被害につながる場合があります。
親であってもプライベートパーツを世話以外で触ったり茶化したり、からかったりすることは絶対にやめてください。
性的な嫌がらせは、やった方が思っている以上に深い傷を残します。
日常の中での声掛けの例は以下の通りです。
参考にしてみてください。
・お尻を出して遊んでいたら⇒大切なところだからちゃんとしまっておこう
・お風呂の後なかなか服を着なかったら⇒プライベートパーツを傷つけないように服を着よう
・ママのおっぱいやパパのちんちんを触ったら⇒人のプライベートパーツだよ。ママやパパも触られたらいやだよ
・お風呂に入っているとき⇒プライベートパーツは大切なところだから自分で優しく洗ってね
ほかに、親が気を付けてやっておくべきことは以下の通りです。
・嫌な目にあわない工夫をする (スカートの下には必ず短パンやスパッツを履くなど)
・嫌なことは『イヤだ』といっていいと伝える
・身近な大人がしっかり安全基地になる(子どもを否定しない、受け入れる)
・身近な大人がしっかりと線引きをする(異性親と風呂に入るのは未就学まで、お尻などを触らない)
トイレやお風呂は、異性の子どもに対しては子どもから
「ママ/パパとお風呂に入るのは嫌だ」
とはなかなか言い出しにくいものです。
それぞれの家庭環境に合わせながら、親のほうから線引きをしてあげましょう。
幼少期におすすめな、性に関する絵本の読み聞かせ
プライベートパーツのことを日常の中で繰り返し伝えることは大切ですが、それ以外にもなにかできることがないかな?と思いますよね。
幼少期の子どもにオススメなのは絵本を使った性教育です。
・性の絵本 たきれい
・おしえてくもくん プライベートゾーンってなあに? 小笠原和美
・だいじだいじ どーこだ 遠見 才希子
こういった絵本を読み聞かせると、わかりやすく内容が頭にすっと入ってきて、親としても教えやすくとてもオススメです。
まずは親が性についてしっかり学んで肯定しよう
私たち親世代は、性についてしっかりと教育を受ける機会がなかったように思います。
昔はインターネットが今ほど発達しておらず、性に関するコンテンツに子どもが手軽にアクセスできませんでした。
だから、性に関する危険な目にあう確率は今よりも低かったといえます。
しかし、生まれたときからネットやSNSが発達している現代では知識をつけて身を守ることがとても大切になっています。
性、というのはとても複雑なものです。
体の性、心の性、恋の性、性別役割(ジェンダー)など。
性とひとくちにいっても様々な性があります。
性的マイノリティに注目するのではなく、すべての人が多様で豊かな性をもっていると認識して、まずは親がしっかり学んで真剣に性に向き合う姿をみせていきましょう。
その上で、子どもを否定せず、絶対的な味方でいてください。
難しく考えすぎなくて大丈夫です。
・『自分と違う』も認める
・相手の身体と心を大切にして、言動を尊重する
・相手を否定しない
こうした姿勢を一貫していきましょう。
小さな積み重ねが子どもを守り、自己肯定感を高めることにつながっていきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!