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アトレティコとグリーズマンの「偽トップ下」システムを考察する。

森田泰史スポーツライター
アトレティコでプレーするグリーズマン(写真:ムツ・カワモリ/アフロ)

指揮官が絶大な信頼を置く選手というのが、いる。

アトレティコ・マドリーにおけるアントワーヌ・グリーズマンが、それだ。ディエゴ・シメオネ監督をして「素晴らしく、何か特別なモノを持っている選手」と評するプレーヤーは、現在、アトレティコで欠かせないピースになっている。

「グリーズマンはハードワークを厭わない。それでいて、チームが労力を必要としているところを理解しようとしている」

これまた、シメオネ監督の言葉である。

■神出鬼没なプレーヤー

シメオネ・アトレティコでのグリーズマンの存在感は、日に日に増している。スペイン語で言うところのomnipresente(オムニプレセンテ)。「どこにもでいる」という意味だ。

そう、グリーズマンは、ピッチ上のどこにでもいる。

まずはアトレティコのビルドアップの場面だ。アトレティコのビルドアップは、左右非対称の形でボールが前進させられる。

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スポーツライター

執筆業、通訳、解説。東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。日本有数のラ・リーガ分析と解説に定評。過去・現在の投稿媒体/出演メディアは『DAZN』『U-NEXT』『WOWOW』『J SPORTS』『エルゴラッソ』『Goal.com』『ワールドサッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』『J-WAVE』『Foot! MARTES』等。2020年ラ・リーガのセミナー司会。

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