試合終盤、頻繁に発生するJリーグのドタバタ劇を、極上のエンタメに大変身させたいなら
昨日、ホーム「味スタ」で仙台に1−0で勝利したFC東京。驚かされたのは試合の終盤だった。リードされている仙台は前に出た。しかし焦りを伴う攻撃なので緻密さに欠ける。攻めきる前にFC東京にカットされることになる。そこでFC東京はカウンター気味に反撃に出るのだが、後半45分にさしかかっても、それまでと同様なノリで勢いよく、相手ゴールに向かっていった。
得点差と時間を考えれば、キープが普通の選択だ。カットしてもむやみやたらに前進しない。FC東京はその結果、直ぐに仙台ボールになり、ゴール前に詰め寄られた。
FC東京は総合力で仙台の上をゆく。選手個々を比較すれば、低く見積もっても55対45の関係にある。そのうえホーム戦だ。にもかかわらず、1回攻めると1回攻められるシーソーのような試合を繰り広げた。強そうなチームにはとても見えなかった。ロスタイムに入ると、それはとりわけ顕著になった。力で上回りながらアップアップの勝利。このチームが、いつまでたっても優勝争いに絡めない原因を見た気がした。
馬鹿正直。悪く言えばそうなる。ハリルホジッチが常々、日本代表に足りない要素として嘆いている、相手ゴール30m以内で意図的にFKを誘うようなプレイも見られなかった。
FC東京に限った話ではない。Jリーグの試合は1部も2部も3部も、概して終盤ドタバタする。ゲームはそこで頻繁に動く。攻撃的サッカーより、5バックで守ろうとする守備的サッカーが横行しているにもかかわらず、だ。
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