偏食っ子が食べるようになる!保育歴11年ママが教える子どもの”食べたい”を引き出す方法!
こんにちは!さっこせんせいです!
『食』に関する子育ての悩みは尽きないですよね。食事は直接子どもの身体や健康に直結しますから、不安を抱えているママも多いと思います。
でも安心してください!保育現場でも、好き嫌いの多い子はもちろんいます!そしてある援助をするかしないかで、子どもが” 食べられる子 ”になるのか” 食べられない子 ”になるのかはっきりと分かれます。今回紹介する援助方法を知れば、きっとあなたのお子さんも苦手なものが食べられたり、好き嫌いが減っていくはずです!
それではさっそく子どもの食事についてお話しながら、好き嫌いの多い子が、苦手なものも食べられるようになる援助方法をお伝えしていきましょう!
子どもと大人の味の感じ方の違い
まず子どもの味覚の感じ方について知っておいて欲しいことがあります。子どもはすぐに「まずい」「にがい」と言い、そんな姿に「そんなにまずくもないのに大げさだな」と思ったことはありませんか?
それもそのはず、子どもは舌にある味を感じるセンサー《味蕾(みらい)》の数が大人の3倍も多くあるんです!つまり、大人よりも3倍味を敏感に感じ取れるということです!しかも子どもたちにとって『苦味』や『酸味』は『毒物』や『腐ったもの』として脳に判断されてしまうため、飲み込むことに抵抗が生まれます。
つまり、子どもにとっての「まずい」や好き嫌いは、命を守るために子どもに備わった《味蕾》の機能が大きく関わっているということなのです。それを知ったうえで考えてみてください。苦手な食べ物を「食べないと大きくなれないよ!」と言って、無理にでも食べさせることは、はたして子どもの”食べる意欲”を引き出す対応方法と言えるでしょうか?
ここで私が保育現場で経験した、子どもたちの【食】について、『無理にでも苦手なものを食べ続けた場合』と『好きなものを主に食べた場合』の成長の変化についてお話したいと思います。
好きなものを食べ続けると、苦手なものも食べられるようになる?
結論から言いますと、子どもには無理にでも苦手なものを食べる経験をさせるよりも、好きなものを食べる経験を多くさせてあげた方が、結果としてなんでも食べられる子になる傾向が強いです。これは私が園で子どもたちの給食対応をするときに、必ず気を付けていたことです。
食事の際に大切なのは、『好き嫌いせずになんでも食べられるようになること』ではありません。『食事は楽しいもの』『食べきれる喜び』を感じられることが、子どもにとって何よりも大切だと思っています。
実際に、好きなものを食べ、苦手なものは無理に食べなくてもいい私のクラスと、出されたものは何でも食べさせていた別のクラスとでは、残飯の量には大きな差がありました。2学期半ばごろまでは、私のクラスの残飯は他のクラスに比べると多いのですが、最終的には必ず残飯はほとんど残らないくらいにまでなります。これは毎年見られる姿でした。そして逆に、嫌いなものも必ず食べさせていたクラスの残飯量は、だんだんと増えるようになっていくのです。
ここからわかることは、いかに【子どもの食に対する自信を育てられたかどうか】です。
苦手なものも食べてきた子たちは、だんだんと【食】に対して「イヤだな」「今日も苦手なものがある」「どうせ全部食べられない」と” 苦手意識 ”を持つようになります。そうなると、食事を楽しむことはできなくなり、だんだんと《諦め》の気持ちを持つようになります。それは同時に子どもの《自信》をも奪ってしまうのです。
逆に好きなものをたくさん食べられる子たちは【食】に対していいイメージを持てるようになります。しかしここで強く伝えておきたいのは、苦手なものは全く食べなくてもいいということではないということです。
入園当初や進級当初など、信頼関係を築く前段階では無理に食べさせることはしませんが、その子の成長や様子に合わせて苦手なものも食べられるように声をかけていきます。しかしその量はほんの少しからです!そのほんの少しでも食べられたことを褒め、認めてあげることで、子どもは「苦手意識」を持つことなく食事を楽しむことができるのです。
冒頭にお伝えした『ある援助をするかしないかで、子どもが” 食べられる子 ”になるのか” 食べられない子 ”になるのかはっきりと分かれる』の" ある援助 "とは、《まずは好きなものをべることで、食に対する自信を育てる》ということです。
苦手なものを食べられるようになるポイント
①無理に食べさせない
先ほどから伝えていますが、嫌がるのを無理に食べさせるのは逆効果です。子どもが食べてみようと自分から思えた時に食べさせることが大切です。食べるかどうかだけでなく、挑戦する量も子どもが決められると進んで食べてくれるようになります。
②スモールステップで
苦手なものはいきなり食べられるようにはなりません。必ず長い目で、少しずつ段階を踏んで慣れさせていく必要があります。私も自分のクラスの偏食の子には1年という長い目で対応をしていました。(スモールステップの方法については、あとから詳しくお伝えします!)
③ママも苦手なものがあることを伝える
苦手なものがあることはなにも悪い事ではありません!大人にだって苦手なものがあることがわかると、子どもは安心します。先に伝えておけば、ママが苦手なものを食べる姿を見せた時、子どものやる気にも繋がります!
家庭でできる子どもが苦手なものを食べられるようになるアクション
①スモールステップで
まずは、食事のお皿に苦手なものはのせません。。全て食べきれる経験をさせてあげることで、【食】に対して自信がもてるようになります
食べきれる回数が増えてきたところで初めて苦手なものをほんの少しだけ入れましょう!小指の先くらいの量で十分です。食べきれる自信がついている子は「このくらいなら食べられるかも」と、苦手なものにも前向きに挑戦してみようと思えるようになります。
それでも食べられない場合は、苦手な食べ物をまずは指でチョン!と触ってみましょう。その日はそれでOKとします。しばらく続けたところで次のステップです!苦手な食べ物を唇にチュッと当ててみましょう!食べなくてOKです。唇に当てられただけでもたくさん褒めてあげてください!そしてだんだんとゴマぐらいの大きさから食べられるように促していきます。
地道な作業ですが、子どもの「できた」経験をたくさん増やしてあげることがポイントです!
②苦手な食材を図鑑で調べる
図鑑や絵本、ネットなどで苦手な食べ物について調べてみましょう!興味をもてるようになると、苦手な食べ物に対しても前向きになれるようになります。どんなふうに育っていくのか、葉っぱの部分と茎の部分の違いや栄養素についてなど、知識が増えることは興味に繋がります!家で育てられるものであれば、一緒に育ててみると食べてくれることがあります!
③一緒に調理する
これもとても効果がある方法の一つです。いつもは食べられないものも『自分が作ったもの』になると、急に食べてくれるようになります。それは、調理過程がわかることで安心できることや、その食べ物に興味が湧くこと、なにより自分が作った『特別な食べ物』になることでその効果が発揮されます!
④特別な器を使う
大人とは違い、子どもはいつも同じお皿で食べる事が多いのではないでしょうか?しかし、いつもは使わないお皿や大人と同じお皿を用意してあげることで、これも『特別な食べ物』に変える事ができます!いつもと雰囲気が変わると、挑戦してみようという気持ちをくすぐることができますよ!
まとめ
偏食のお子さんをおもちのママパパの心配は尽きませんよね。食べられない今だけを見ると、不安ばかりになってしまいますが、必ず「長い目で見る」ということを忘れないでください。大人になっても食べられないものはあります。逆に大人になるにつれて食べられるようになったものもありますよね!
また、その食べ物が食べられなくとも、他で補う事は可能です。私の息子は、フルーツが全く食べられなかった時期があり、ビタミン不足を心配しましたが、息子が食べられるブロックリーがビタミン豊富な野菜だということを知り安心できました。
また、園に入ることで食べられるものが増える子もたくさんいます!お友達に刺激されて食べられるようになったり、お家とは違う園という環境により頑張って食べようとする姿が増えたりします。幼稚園保育園時代に好き嫌いが多い子も、小学校に入学すると朝早く登校するようになったり運動量が増えることでおなかが空きやすくなり、給食をよく食べるようになる子も多いそうです。
偏食については、一度肩の力を抜いてリラックスして考えてみるのもいいかもしれません。まずは《家族で食事を楽しむ》ことを大切に…。
最後までお読みいただきありがとうございました!