ドラマ『silent(サイレント)』下北沢ロケ地MAP片手に、ひとり聖地巡礼のススメ【&はしご酒】
ドラマ効果!最終回には小田急線の乗降人員が32.2%UP
いまをときめく川口春奈さんや目黒蓮さんの好演や脚本も話題となり、
社会現象にまでなった前期の大ヒットドラマ『silent(サイレント)』(フジテレビ系列)。
名シーンの多くが、小田急線の東北沢駅〜世田谷代田駅間の“新しい街”こと「下北線路街」(全長1.7km)で撮影されたことから、
シモキタ界隈を聖地巡礼する人たちが急増しています。
世の中みんな浮足だってるGWですが、のんびり“おひとりさま休暇”を楽しむ方もかなり多いはず。あえて聖地巡礼さんぽは、誰にも邪魔されない一人での隠密行動が楽しいですよ。
小田急線電鉄の「silent」ロケ地マップをダウンロードし、いざ出発
最終回を迎えた2022年12月には、ドラマ放送開始前の9月と比べ、小田急線の1日平均乗降人員(定期外)が、32.2%も増加したそうで(小田急電鉄調べ)。
小田急電鉄さんもこの好機を逃さず、オリジナルの「silent」ロケ地MAPを作成。4月1日から小田急線全70駅ほかで無料配布するなど絶賛・猛プッシュ中です(以前取材させてもらったご縁でマップ配布のご連絡をいただきました!)。
筆者も熱心に視聴していたファンの端くれとして、ゴールデンウィークが迫りくる4月某日、ふらっと、おさんぽしてみることに。
シモキタでの聖地巡礼は、ひとり酒も最高だよ
シモキタ・マップを見ていて気づきました。「silent」聖地巡礼の道中には、女性も気兼ねなく一人飲みしやすいお店が数多く点在していることに。
お酒好きの筆者は、正直、聖地と同じくらい飲み要素に惹かれまして。
ロケ地マップを小田急電鉄公式HPからダウンロードして、気づいたら駅に降り立っていました。
【ロケ地さんぽ01】小田急線 世田谷代田駅
というわけで、「世田谷代田駅 西口改札前」からおさんぽ開始。
第1話、紬が想との再会を願い、改札脇にある発売機横の壁にもたれていました。
「想に会いたい。」そう願う、紬の想いが感じられるシーンです。
(silentロケ地マップより抜粋)
主役・紬を川口春奈さん、想をSnow Manのメンバー・目黒蓮さんが演じましたが、2人の恋路がどうなるのか、テレビの前でモヤモヤした日々を思い出しました。
駅の近くには、紬と想が8年ぶりに再会した、駅前ベンチもあります(詳細はロケ地マップにて)。
「世田谷代田駅駅前広場」もチェック。
第2話で、想と再会後、現実を受け止めきれない紬のもとに湊斗が駆け付けた場所。
紬は、湊斗に紹介された「パンダ 落ちる」の動画をみていました。
コンポタを渡す、湊斗の優しさにも触れられる場所です。
(silentロケ地マップより抜粋)
さらに駅の近くには、第1話で紬と想が8年ぶりに再会し、
想が手話で想いを伝えた重要な舞台「代田富士見橋」もあるから、ぜひ足を伸ばしてみてみよう!
【ロケ地さんぽ02】 BONUS TRACK(ボーナストラック)
続いては、印象的なシーンがいくつか撮影された「BONUS TRACK(ボーナス トラック)」へ。個性豊かな飲食店や物販店が集まる“新しい商店街“です。
第1話で、奈々との待ち合わせに向かう想が歩いた道(※注;BONUS TRACK横の通り)。
第4話では、モフモフわんこわしゃわしゃの後、
世田谷代田方面に向かう紬と湊斗のシーンで登場しました。
最終話では、想と湊斗の待ち合わせや、
想との待ち合わせ場所(世田谷代田)に紬が向かうシーンで登場します。
(silent」ロケ地マップより抜粋)
「BONUS TRACK」には、国内外の発酵調味料や漬物、酒、発酵茶などを買える「発酵デパートメント」や、「日本の魅力再発見」がコンセプトの和の焼き菓子と酒の店「胃袋にズキュンはなれ」など、個性な店がズラリ。食べ歩きも楽しいです。
【ロケ地さんぽ03】 シモキタ雨庭広場
「BONUS TRACK」から下北沢駅へ向かう途中に見えてくる「シモキタ雨庭広場」。
小田急電鉄の線路があった土地を整備してできた憩いの場です。
第4話、紬がモフモフのイヌに遭遇し、わしゃわしゃしたシーン。
愛らしい紬のキャラクターに触れることができるシーンです。
(silentロケ地マップより)
【ロケ地さんぽ04】 ビオ オジヤン・カフェ下北沢
そろそろお腹がすいてきたので、ランチがてらsilent聖地のなかでも抜群の知名度を誇る「ビオオジヤン・カフェ下北沢」へ。
第2話で想と奈々が会話していたカフェ。
最終話では、湊斗か紬にかすみ草をおすそわけした場所として再び登場します。
(silentロケ地マップより抜粋)
紬が「世田谷代田駅駅前ベンチ」で落とした青いイヤホンの話を、想と奈々がこのカフェでするシーンが強く記憶に残っています。奈々を俳優の夏帆さん、湊斗を鈴鹿央士さんが演じました。
なお、お店のInstagramには「撮影のみのご入店は、ご遠慮いただきます。ぜひ、お待ちしております!」と書かれているのできちんと注文してから撮影ましょう。
「ビオオジヤン・カフェ下北沢」は1999年に創業した日本唯一のおじや専門店。
本格的なかつお出汁や、昆布出汁を使たおじやは、ほっこり和む素朴な味。
お焦げチーズやツナマヨ、明太子など豊富なトッピングを選べるのも魅力的です。
ドラマで「プリンの手話」が話題になっていたことを思い出し、こちらの名物プリンをオーダーしてみました。
どこか懐かしい、昔ながらの固めのプリン。香ばしくほろ苦いカラメル、ほどよい甘さの生クリームが口の中で溶け合い、美味しさ極まる……!
同じ席ではないようですが、「silent」ではこんな感じで、窓際の席に紬と湊斗が向かい合って座っていたような。
心とお腹が満たされたので、店を出て下北沢駅南西口改札前の1番新しいエリア「NANSEI PLUS(広場前遊歩道・ナンセイプラス)」にも立ち寄ってみました。こちらの遊歩道では、歩く想を見かけた奈々が笑顔で駆け寄り、わざと鞄を開けるシーンが撮影されました。(詳細はロケ地マップにて)。
【ロケ地さんぽ05】 reload(リロード)
続いて、下北沢駅構内を通り東口エリアへ。低層分棟形式の個店街「reload(リロード)」へやってまいりました。
第9話のラストでは、紬と想が2人で話をしながら遊歩道を歩き、
月を見上げ「晴れてるね」と伝えるシーンでも登場します。
(silentロケ地マップより抜粋)
「reload」には、体験型ビーンズストア「OGAWA COFFEE LABORATORY」やすべての工程をハンドメイドでおこなうフレグランスブランド「APFR TOKYO」など、洗練されたお店が数多く入居。
たとえボーッと歩いているだけでも、自動的に感性を刺激されるようなスポットでした。
reload「立てば天国」で、聖地巡礼打ち上げ
聖地巡礼の感動をお酒とともにかみしめたくて 「reload」の2Fにある立ち飲み居酒屋「立てば天国」で、ひとり打ち上げを決めてみました(まだゴールしてないけど)。
まずはホッピーで乾杯!
和食をベースに、スパイスでアレンジした異国情緒漂う創作料理が、ちょっとずつ小皿料理で楽しめるので、いろいろつまみたい人にはありがたい。
カジュアルでキッチュな店内なので、女性も一人でふらっと立ち寄りやすい飲み屋さんです。筆者以外にも、女性のひとり客がちらほら。誰でも気兼ねなくおいしいお酒と料理を楽しめます。
ありがたいことに「お一人様専用メニュー」を発見。580円以下のドリンクと、唐揚げ1個、お任せ3点盛りがセットになってお得。
何より、出てくる料理のすべてが美味しくて、最高じゃないか!
この日のお任せ3点盛りセットは「半熟卵 味噌みりん漬け」「ブリとパクチーのレモンソースあえ」「デコポンのおひたし」でした。
同じくセットの「黒胡椒を効かせた鶏の唐揚げ」は、ジューシーで香ばしく、ピリリと舌に残るスパイスがアクセントになって、お酒がススミました。
【ロケ地さんぽ06】 小田急線 東北沢駅 駅前バスロータリー
最後に訪れたロケ地は、「silent」最終回でも登場した東北沢駅 駅前バスロータリー。
最終話、バスを待つ湊斗と、到着したバスから降りる奈々が遭遇した場所。
奈々から湊斗がかすみ草をおすそわけされたことで、
ラストシーンへと物語は進みます。
(silentロケ地マップより抜粋)
BONUS TRACK「お粥とお酒 ANDON」でひとり飲み
1軒だけじゃ飲みたりなかったので、「BONUS TRACK」に戻り、秋田県の郷土料理やお酒が楽しめる「お粥とお酒 ANDON」へ。
夜になると、おでんをつまみに秋田の日本酒で一杯やれるんです。朝からは本格的なお粥が食べられるようなので、次は朝に来てみよっと。
ひとり聖地巡礼は、ひとりだけど、ひとりではない
今回はひとり聖地巡礼+ひとり酒のコンボで、誰も邪魔されずどっぷりと「silent」ワールドに浸ることができました。
旗から見れば確かに“ひとり”かもしれませんが、
実際のことろ、頭の中に紬も想も、奈々も湊斗もみんないたから、ちっともひとりじゃなくて、すごく楽しかったです。
RIYUA JOE 編集者/ライター
書籍『ダナン&ホイアン PHOTO TRAVEL GUIDE 〜絶景プロデューサー・詩歩が巡るベトナム〜』責任編集を担当。国内外の旅にまつわる記事や動画をWEBメディアにて寄稿。ダナンにて家族とCG&VFXスタジオ経営中。東京在住。Instagram