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「ドラゴンボール」の新作なぜ登場するのか #専門家のまとめ

河村鳴紘サブカル専門ライター
「ドラゴンボールDAIMA」(c)バード・スタジオ/集英社・東映アニメーション

 人気アニメ「ドラゴンボール」の新作「ドラゴンボールDAIMA(ダイマ)」が今年10月からフジテレビで放送されます。完全新作という力の入れようですが、なぜでしょうか。

ココがポイント

▼「DAIMA」の原作・ストーリーは今年3月に亡くなった鳥山明さんが担当。英語のPVも公開して海外を意識。再生回数も日本並み。

▼ドラゴンボールは、海外でも非常に人気が高い。鳥山さんの死去の時は、サッカー界でも欧州・南米の関係者、ファンも強く反応。

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▼近年コンテンツビジネスに力を入れ、資金力のあるサウジアラビアで、ドラゴンボールのテーマパークを建設予定。

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▼近年、名作アニメが次々復活している。話題性の高さ、海外での人気も後押し。背景には慢性的な原作不足もある。

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エキスパートの補足・見解

 鳥山明さん自らがストーリーを担当したアニメ「ドラゴンボールDAIMA」。日本はもちろんですが、市場の大きな海外での反応がポイントです。「ディズニー」作品などのように、原作をリアルタイムで知らない若い世代にも愛され、人気を維持したままさらなる長寿化を図れるでしょうか。

 連載終了から間もなく30年が経とうとする今でも、読めば熱中できる原作マンガの面白さは折り紙付きですが、文字の読めない子供も取り込めるアニメというプラットフォームはより重要です。

 そして新作アニメは、既存ファンのロイヤリティー(忠誠心)強化はもちろん、一度離れたファンを引き戻し、さらに新規ファンの獲得も果たしたいところ。その試金石にもなりそうです。

サブカル専門ライター

ゲームやアニメ、マンガなどのサブカルを中心に約20年メディアで取材。兜倶楽部の決算会見に出席し、各イベントにも足を運び、クリエーターや経営者へのインタビューをこなしつつ、中古ゲーム訴訟や残虐ゲーム問題、果ては企業倒産なども……。2019年6月からフリー、ヤフーオーサーとして活動。2020年5月にヤフーニュース個人の記事を顕彰するMVAを受賞。マンガ大賞選考員。不定期でラジオ出演も。

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