ダブル台風は消滅も、来週は南の海上で新たな台風の気配
ダブル台風は消滅
発生していたダブル台風(9号と10号)は、それぞれ台風9号がきょう26日(金)午前9時に、ベトナムで熱帯低気圧に変わり、台風10号はそれより早く、きょう26日(金)午前3時に、北海道の東海上で温帯低気圧に変わりました。
これにより、天気図上からは台風が一つもなくなりましたが、来週は日本の南海上で、まだ不確実ながら新たな台風が発生する気配があります。
低圧部が発生へ
上図はあさって28日(日)午前9時の予想天気図ですが、沖縄付近に低圧部が発生し、またこれとは別に小笠原の南付近にも低圧部が発生する可能性があります。
28日(日)以降の予想をみると、沖縄付近の低圧部はあまり発達することがない予想ですが、小笠原の南に発生する可能性のある低圧部が要注意な存在となりそうです。
この低圧部は来週の中頃にかけて西進しながらまとまり、来週の後半にかけて、沖縄付近で台風とみられる勢力に発達する計算が増えてきています。まだかなり不確実ではありますが、来週にかけての動向を注視する必要があります。
ECMWFの予想では?
参考までに、上図はECMWF(ヨーロッパ中期予報センター)の計算ですが、台風とみられる熱帯擾乱(ねったいじょうらん)が来週の後半に沖縄付近をゆっくりと北上する予想となっています。
種々の計算をみると、このように沖縄付近を北上するものや中国大陸に抜けていくもの、あるいは早めに本州付近に北上するものやあまり発達しないものなど、まだ予想は様々ある状態ですが、悪い方の予想になると、本州付近に停滞する前線を長時間刺激して大雨を降らせた後、本州付近に北上してくるようなシナリオもあるため、目が離せません。
不気味に高い海水温
さらに気象庁が発表している海水温の状況をみると、熱帯擾乱が進むとみられる日本の南海上(黄色い円内)は、平年より1度から2度くらい高く、広く30度以上となっていて、熱帯擾乱が発達する海水温としてはこれ以上ない環境となっています。
もし低圧部から熱帯低気圧を経て、台風へ発達した場合、一気に勢力が強まる可能性も否定できませんので、このあたりも今後注意を要するポイントになりそうです。