在籍20年以上のベテランが球団オプションを破棄され、初めてFAになる。再契約の可能性はあるのか
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11月4日、シンシナティ・レッズは、ジョーイ・ボトーの契約についていた球団オプションを破棄したことを発表した。
レッズは、年俸2000万ドルでボトーを残留させるのではなく、解約金の700万ドルを支払うほうを選んだ。
2007年のメジャーデビュー以来、ボトーは、17シーズンにわたり、レッズ一筋にプレーしてきた。2002年のドラフトで2巡目・全体44位指名を受け、レッズに入団した時点から数えると、在籍は20年以上となる。
ボトーがFAになるのは、今回が初めてだ。メジャーリーグ4年目にMVPを受賞し、そのオフに3年3800万ドルの延長契約を交わした。さらに、その1年後には、2014年から始まる10年2億2500万ドルの契約を締結した。
レッズがオプションを行使しなかったことに、驚きはない。その理由については、これまでに書いてきた。
◆「通算342本塁打&出塁率.412のフランチャイズ・プレーヤーが復帰。不在の間に若手が台頭し…」
◆「レッズ一筋の40歳は「少なくともあと1年」の現役続行を希望。通算本塁打は356本、出塁率は.409」
ただ、ニック・クラールGMが出した声明文には、オフシーズンのこの時点において、現在のロースターと2024年のプランからすると、ジョーイにふさわしい出場機会を与えることができない、とある。この言い方からすると、レッズは、控えとしてならボトーと再契約を交わしてもいいと考えている、と解釈することもできる。
また、MLB.comのマーク・シェルドンやシンシナティ・エンクワイアラーのチャーリー・ゴールドスミスによると、クラールGMは「ドアは閉じていない」と語ったという。再契約の可能性を否定してはいない、ということだ。
ということは、ここから、レッズに戻るのか、一塁やDHが空いている他球団へ移るのかは、ボトーの気持ち次第かもしれない。後者の場合は、ポストシーズンへ進めそうにないノン・コンテンダーに限られるだろうが、復活を遂げれば、シーズン途中のトレードにより、ポストシーズン出場のチャンスも出てくる。
ボトーは、ワールドシリーズどころか、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズでプレーしたこともない。ディビジョン・シリーズ敗退が2度と、ワイルカード・ゲームとワイルドカード・シリーズの敗退が1度ずつだ。
他球団と交渉を行ってからでも、レッズに戻る道はありそうな気がする。レッズには、一塁手とDHの候補が少なくなく、ボトー以外のベテランを控えとして迎え入れる必要はあまり感じられない。