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大谷翔平はどこまで飛ばせるか?ホームラン競争歴代最長弾はジャッジの513フィート!

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
ホームラン競争に出場するエンゼルスの大谷翔平(撮影:三尾圭)

 いよいよ、本日開催されるMLBのホームラン競争。

 日本人メジャーリーガーとしてホームラン・ダービーに初出場するロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平には優勝の期待がかかるが、優勝だけでなく、ダービー歴代最長弾も期待したい。

 打球飛距離などを瞬時に計測する「スタットキャスト」が導入された2016年以降の最長弾のトップ10は以下の通りだ。

1位:アーロン・ジャッジ、513フィート(2017年)

2位:アーロン・ジャッジ、507フィート(2017年)

3位:アーロン・ジャッジ、504フィート(2017年)

4位:アーロン・ジャッジ、501フィート(2017年)

 ホームラン・ダービーの飛距離トップ4は全てアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)が2017年のマイアミで放ったモンスター弾が独占。スタットキャストが導入されてからダービーで500フィート(約152.4メートル)以上のホームランを放ったのもジャッジしかいない。

 1位の513フィート(約156.4メートル)はマーリン・パークの左翼外野席後方の壁に直撃した。

2017年にマイアミで行われたホームラン・ダービーで500フィート超えのホームランを4本も放って優勝したアーロン・ジャッジ
2017年にマイアミで行われたホームラン・ダービーで500フィート超えのホームランを4本も放って優勝したアーロン・ジャッジ写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

5位タイ:ジャンカルロ・スタントン、497フィート(2016年)2本

 サンディエゴのペトコ・パークで行われたホームラン・ダービーで爆発したのがスタントン(当時マイアミ・マーリンズ、現ヤンキース)。497フィート(約151.5メートル)のホームランを2本も放ち優勝した。

2016年にサンディエゴで行われたホームラン・ダービーで497フィートのホームランを2本放って優勝したジャンカルロ・スタントン
2016年にサンディエゴで行われたホームラン・ダービーで497フィートのホームランを2本放って優勝したジャンカルロ・スタントン写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

7位:ジャンカルロ・スタントン、496フィート(2017年)

8位:ジャンカルロ・スタントン、492フィート(2017年)

 本拠地のマイアミでダービー2連覇を狙ったスタントンだが、1回戦で16本ものホームランを放ちながらもゲリー・サンチェス(ヤンキース)に1本差で敗退。しかし、492フィート(約150.0メートル)と496フィート(約151.2メートル)の特大ホームランを打って、地元ファンから大歓声を浴びた。

9位タイ:ジャンカルロ・スタントン、491フィート(2016年)2本

 サンディエゴでのダービーで497フィートのホームランを2本放ったスタントンは、491フィート(約149.7メートル)のホームランも2本打っている。

9位タイ:ミゲル・サノ、491フィート(2017年)

 ジャッジとスタントン以外の打者で491フィート(約149.7メートル)以上のホームランを放ったことがあるのはミゲル・サノ(ミネソタ・ツインズ)だけ。サノは決勝まで勝ち上がったが、ジャッジに敗れた。

 スタットキャストが導入されて、ホームランの飛距離が瞬時に計測できるようになった2016年以降、ホームラン・ダービーはサンディエゴ(2016年)、マイアミ(2017年)、ワシントンDC(2018年)、クリーブランド(2019年)と4つの球場で行われているが、飛距離のトップ10はサンディエゴとマイアミの2球場でしか出ていない。

 このことからも、ホームランの飛距離には球場が大きな関係を持っていることが分かるが、今年のダービーはメジャーで最もホームランが飛びやすい球場として知られるコロラド州デンバーのクアーズ・フィールドで開催される。

 標高1600メートルにあるクアーズ・フィールドは、海抜にある球場と比べて打球距離が約1割増しになる。

 コロラド・ロッキーズの公式サイトにも次のように記されている。

the ball still travels 9 percent farther at 5,280 feet than at sea level. It is estimated that a home run hit 400 feet in sea-level Yankee Stadium would travel about 408 feet in Atlanta and as far as 440 feet in the Mile High City.

標高5,280フィート(約1,609メートル)では、ボールの飛距離は海抜0メートルよりも9%も大きくなります。海抜0メートルにあるヤンキー・スタジアムで打った400フィート(約121.9メートル)のホームランは、アトランタ(標高約1000フィート=約304メートル)では約408フィート(約124.4メートル)、マイルハイシティ(デンバーの愛称)では440フィート(約134.1メートル)飛ぶと言われています。

Coors Field History コロラド・ロッキーズ公式サイトより

 スタントンはダービーに優勝した2016年にクアーズ・フィールドでの公式戦で504フィート(約153.6メートル)の特大弾を放っている。

 大谷の今季最長弾は本拠地のアナハイムで放った470フィート(約143.3メートル)。アナハイムの標高は148フィート(約45.1メートル)なので、クアーズ・フィールドならば500フィート以上飛ぶ計算となる。

 大谷は2018年にクアーズ・フィールドを訪れた際、試合前の打撃練習で右翼3階席にホームランを叩き込んだことがある。このときも推定飛距離は500フィートと言われていたので、ホームラン・ダービーで大谷が500フィートを超える大ホームランを打つ可能性は非常に高い。

 今日のダービーでは、大谷が513フィートを越えるホームランを打ち、ジャッジを抜くダービー新記録が生まれるかどうかにも注目だ。

 なお、クアーズ・フィールドは1998年の球宴、及びホームラン・ダービーの舞台にもなっており、このときにはマーク・マグワイアが推定510フィートの特大弾をバックスクリーンに叩き込んだ。

 ホームラン競争は、NHK総合テレビで朝9時05分から生放送される。

MLBホームランダービー2021

NHK総合 7月13日(火)午前9:05~11:30

スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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