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【キャンプをはじめようvol.7】忘れ物は必ずある!チェックリストとコミュニケーションでリスクを回避

いわもととしたつキャンプクリエイター/アウトドアライター
Photo by PhotoAC

キャンプ初心者でもベテランでも、避けられないリスクである「忘れ物」。いくらキャンプに慣れてきたからと言っても忘れ物をしなくなる訳ではなく、逆に油断していると忘れ物をしたりします。

実は、キャンプの経験と忘れ物を減らすノウハウは全くの別物なんです。今回は忘れ物を極力減らす具体的な方法を紹介していきたいと思います。

「キャンプを始めよう」と題して初心者の方向けにキャンプの始め方を紹介していますが、今回はぜひ経験者の方にも見てもらいたい内容となっています。

なぜキャンプに行く前に忘れ物をするのか

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キャンプ経験が数年あるキャンパーで、忘れ物をしたことが無いという方はいるのでしょうか、いやいないでしょう(反語)。誰でも多かれ少なかれ忘れ物を経験した事があるハズです。そう、キャンプでは必ず忘れ物をする、と思っておいた方がいいのです。

そもそもキャンプをするとしても年に数回レベル。そうなると前回何をどう持って行ったかという記憶もなくなります。収納ボックスの中にある消耗品も、補充するのをすっかり忘れるという事もあるでしょう。

そして、それに追い打ちをかけるのが持って行くものの多さ。テントやシュラフなど主要なアイテムに加え、調味料やカトラリーなど細々したものまで…。項目が多すぎると、時にはメインポールなど、重要なアイテムも忘れてしまう事もあるんですね。

忘れ物を防ぐ為に必要なこと

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さて、そんな忘れ物を避けられないと言っても過言ではないキャンプにおいて、どうすれば忘れ物を減らすことが出来るのか。インストラクターとして、キャンプ歴の長いベテランの意見として紹介していきたいと思います。

チェックリストを作る

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まずはベーシックなコチラ。持って行くものを列挙して、チェックリストにしておきましょう。毎回イチから作るのは大変なので、しっかり時間を取ってベースを作っておきましょう。

当日/前日はチェックリストを見ながら用意すればOKではあるのですが、準備には魔物が潜むもの...。チェックリスト通りに準備しても忘れ物をするリスクは残ります。

というのも、チェックリストを作る際、どこまで細かく作るか、が問題なんです。「カトラリー」と書くのか、「フォーク×3 スプーン×3 お箸×3」と書くのかで結果は変わってきます。細かく書くのも良いんですが、それを一つずつチェックするとなるとかなり時間がかかってしまうのも事実です。それぞれの性格やスタイルに合ったチェックリスト作りを心掛けましょう。

コミュニケーションをたくさん取る

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ファミリーキャンプの場合は、お父さんとお母さんでしっかりコミュニケーションを取るのも大切です。我が家の場合は、ギア関係が私(お父さん)、食材を含めた食関係が妻(お母さん)と分かれています。

各自準備をして積み込みした後、互いの持ち場を確認します。私は冷蔵庫を確認し、妻はギア置き場を確認するのです。そこで、「メインポール入れた?」とか、「お米はどこにある?」と確認をしていきましょう。こうする事で忘れ物に気づく可能性が高まります。

しかし、これには「忘れ物をしない事」よりもはるかに大きなメリットがあるんです。それは「責任の共有」。どっちかが専任で準備をすると、片一方に責任がのしかかるため、喧嘩になってしまう事も。お互いがダブルチェックした上で忘れ物をしていれば、お互いの責任になるので雰囲気も悪くなりにくいんです。

収納する時は持ってきたときより美しく

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個人的に忘れ物をしない為にはこれが一番重要なんじゃないかと思っています。

自宅で準備する時は、ある程度チェックをすると思いますが、整理整頓されていないと何が無いのか分かりづらくなってしまいます。キャンプ中に整理整頓しながら収納するのは面倒ですが、ここを怠ると忘れ物のリスクがグンと上昇してしまうのです。

初心者の方が初めてキャンプをする時も同様です。収納ギアに乱雑に入れるのではなく、見やすく、分かりやすく入れる様に心がけましょう。正直、最初の内は忘れ物というよりも「●●を買っていない」という事が起こりやすいので、あまり敏感になりすぎないようにしておきましょう。

忘れ物をしても大丈夫な準備も大切

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チェックリストを作る、コミュニケーションをとる、収納する時は美しく、これを心掛ける事で少なくとも「重大な忘れ物」は無くなるハズです。

そして何度もお伝えしている通り、「キャンプでは忘れ物をするもの」と理解しておいてください。その上で、忘れてしまっても大丈夫な準備をしておくことこそが本質だと考えています。鍋を忘れればキャンプ場で借りたり別の調理方法に変更するとか、レジャーシートを忘れても荷物置き場無しで積み下ろしできる方法を考えておくなど、シミュレーションしておきましょう。

ベテランキャンパーも忘れ物をしますが、「何とかする方法」に長けているんですこれがサバイバル力の根源でもあります。初心者の皆さんもシミュレーションをし、経験を積んで、楽しいキャンプをお過ごしください。

Have a nice camp!

キャンプクリエイター/アウトドアライター

『子どもを育む場としての「キャンプ」こそ持続可能な社会の第一歩』をテーマに、子どもはもちろん大人の環境意識やサバイバル知識を高めるために日夜活動。実体験を通したキャンプの知識や雑学、マニアならではの考察についてお届けしていきます。

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