【NBA】モデル・フランチャイズの新たな掘り出し物? デジャンテ・マレー(サンアントニオ・スパーズ)
デジャンテ・マレー(サンアントニオ・スパーズ)
1996年9月19日生まれ、20歳
ワシントン州シアトル出身 ポジションはPG
ワシントン大では昨季平均16.1得点、5.9リバウンド、4.5アシストをマーク。1年生で16-5-4以上をクリアしたのは全米でもルイジアナ州立大のベン・シモンズ(現フィラデルフィア・76ers)とマレーだけだった。
ドラフトではロッタリー指名を予想する声もあったが、結局は1巡目全体29位でスパーズから指名を受ける。今季前半はNBAとDリーグを往復して経験を積み、トニー・パーカーの故障欠場時にはスパーズで先発出場も果たして来た。
1月19日のデンバー・ナゲッツ戦ではキャリアハイの24得点。身長196cmの大型PGは”パーカーの後継者”との声も挙がり始めている。
スパーズの”強さの秘密”とは
ーー1月19日のナゲッツ戦では24得点(FG7/11、3P3/5)を挙げて存在をアピールした。あの試合後、周囲のリアクションはどうだった?
DM:もちろんみんな凄くエキサイトしてくれたよ。その一方で、多くの人が今後もハードワークを続けろと伝えてくれた。目標は1試合で活躍することではなく、学び、向上すること。世界最高のリーグでプレーしているんだから、家族や友人たちには「これで安心するな」と言われた。良いプレーができたのはもう過去のことで、常に先を見据えていかなければいけない。
ーーマヌー・ジノビリ(1999年ドラフト2巡目全体57位)、パーカー(2001年ドラフト1巡目全体28位)を始めとして、スパーズはこれまでドラフト下位指名で多くの好選手を獲得してきた。その系譜を継ぐ新戦力として、君に対する期待も徐々に大きくなっている。プレッシャーも感じている?
DM:僕は素晴らしいベテラン、若手選手、そしてコーチ陣に囲まれている。おかげでそれほどのプレッシャーは感じずにいられている。まだ20歳で、フレッシュなルーキーなのだから、とにかく日々向上を目指せば良い。この凄いチームの中で多くを学んでいけば、大丈夫だと感じているよ。
ーースパーズはもう長くリーグを代表する強豪であり続けている。君はまだこのチームに入ってそれほど長い時間を過ごしてきたわけではないけど、“強さの秘密”のようなものは見えてきている?
DM:みんなが一丸となっている。はみ出るものはいないし、誰もがさらに良い選手になりたいという意欲を保っている。コートから離れても、一緒に行動し、話し、コミュニケーションを取り、互いに助け合っている。しばらくここにいれば、このオーガニゼーションが今の位置にいる理由は見えてくる。
ーーグレッグ・ポポビッチHCを一言で描写すると?
DM:ザ・グレーテストだ(笑)。シンプルだね。非常に綿密な指導をしてくれる人。いろいろな意見があるんだろうけど、僕は彼こそが史上最高のコーチだと思っている。
一歩ずつ前に進んで行く
ーー君は同郷のジャマール・クロフォード(ロサンジェルス・クリッパーズ)と良好な関係を保っていることで知られている。兄貴分のクロフォードからはどんなアドバイスをもらうの?君たちの中にシアトルのバスケットボーラーを代表してプレーしているという気持ちはあるのかな?
DM:アドバイスは他のみんなと変わらないかな。とにかく学ぶ姿勢を忘れず、毎日できる限りのことをやれと言われる。そして、シアトルを代表しているという想いは僕の中には常にある。自分が育った街だから、愛着はもちろん強い。
ーー君は昨年のドラフトでも上位指名が予想されたけど、結局は1巡目全体29位まで指名されなかった。おかげで良いチームに入れたという考えもできるけど、やはり落胆した部分も大きかったのかな?
DM:ドラフトのことはもう散々話してきて、すべて終わったことだ。言えるのは、この素晴らしいオーガニゼーションに入れて感謝しているということ。彼らは僕を認めてくれて、機会を与えてくれた。今の僕に必要なのは結果を出すことだけだ。それさえできれば、1巡目下位だろうが、2巡目だろうが、ドラフトのことなんてもう誰も気にしなくなるからね。
ーーこのリーグで何を成し遂げていきたい?
DM:考えているのは、一歩ずつ確実に前に進むこと。今の僕はパーカーのような選手と一緒に練習し、学び、準備できる場所にいる。この機会を大事にしなければいけない。いつかその時が来たら、僕もNBAでスターターになりたい。その目標を叶えたら、また先に進んで行くんだ。