現代ジャズの誇るギター・デュオ:ジョナサン・クライスバーグ&ネルソン・ヴェラスが2019年5月来日
ジョナサン・クライスバーグとネルソン・ヴェラスの超絶ギター・デュオ“KREISBERG meets VERAS”が2019年5月、ジャパン・ツアーを行っている。
現代ジャズ・シーン最高峰ともいわれる2大ギタリスト。ジョナサンは2018年8月にトリオ編成で来日したのも記憶に新しいが、ネルソンは初来日。もちろんデュオとしての日本でのステージが実現するのは、これが初めてとなる。
1972年生まれのジョナサンはニューヨークの現代ジャズ・シーンで最も刺激的なギタリストと呼ばれ、アメリカやヨーロッパ、日本で高く評価されてきた。カート・ローゼンウィンケルやアダム・ロジャースと並ぶジャズ・ギタリストとして人気を誇り、流麗なプレイを聴かせる彼だが、キャリア初期にはジャズ/プログレッシヴ・ロック・バンド、ウィスカンでアルバム『サード・ウィッシュ』(1995)を発表したこともあり、随所でアタックの効いた刺激的なプレイで魅了する。
一方のネルソンは1977年、ブラジル出身。パリを活動拠点として、ミシェル・ペトルチアーニとの共演も行っており、パット・メセニーからも絶賛されたというナイロン弦アコースティックの名手だ。
2人の出会いは約20年前、ジョナサンが友人の勧めで、ネルソンの音源を聴いたことだった。感銘を受けたジョナサンは数年後、パリで公演を行った際にオフで初対面。意気投合している。ネルソンもジョナサンのプレイを聴いて「フレーズのセンスが素晴らしい。メロディ、タイム感、サウンド...あらゆる面で素晴らしい」と語っている。
そんな相思相愛の2人のコラボレーションが実現したのが、2018年のアルバム『クライスバーグ・ミーツ・ヴェラス』だ。デュオ編成でレコーディングされた本作では、2人の個性が真っ正面から激突。ジョナサン作のオリジナル曲に加えて、セロニアス・モンクの「バイ・ヤ」、チック・コリアの「ウィンドウズ」、ウェイン・ショーターの「フェイス・オン・ザ・バールーム・フロア」、そしてチャーリー・ミンガスの「グッドバイ・ポーク・パイ・ハット」(ジェフ・ベックによるギター・ヴァージョンも有名)に新たな生命を吹き込んでいる。
そんなアルバムの世界観がステージ上で展開されるのが、今回の日本公演だ。
2019年5月1日(水)鹿児島公演からスタートしたツアー。『クライスバーグ・ミーツ・ヴェラス』の高評価に加えて、日本でも支持を得ているジョナサンと初見参のネルソンの合体という話題性もあり、各公演とも盛況。神戸・京都の公演はソールドアウトとなっている。
ライヴではアルバムからの楽曲に加えて、2人の速弾きをフィーチュアした「Fever Vision」(ジョナサンの『Nine Stories Wide』<2003>収録)、ウェイン・ショーター作の「フォール」(マイルス・デイヴィス『ネフェルティティ』<1967>収録)なども演奏されている。
2019年5月、九州から日本列島を北上するジャパン・ツアー。ギター・デュオの時に激しく、時に優しい調べが日本の春に吹き込む。
【KREISBERG meets VERAS JAPAN TOUR 2019】
5/1(水) 鹿児島- 真明
5/2(木)広島- Lush Life
5/3(金) 神戸- Bar Request
5/4(土) 京都- Room 335
5/5 (日)名古屋- Star Eyes
5/6 (月)名古屋- Star Eyes
5/7 (火)東京(ライブでなく2人のギターワークショップ)- Walkin'渋谷青山通り店
5/9 (木)東京- Pit Inn
5/10(金)横浜- Motion Blue
AMSA Records