箱根湯本駅まん前なのに、どうしてこんなに鄙びた秘湯の風情!? お湯も源泉掛け流し
箱根湯本駅といえば、箱根観光の玄関口。新宿から小田急ロマンスカーに乗れば、約75分で到着する便利な場所。
箱根にはたくさんの温泉施設がありますが、その中でも源泉掛け流しでお湯が良いと評判で、しかも箱根全体でもかなりリーズナブルにお風呂に入れるという嬉しい施設があるのをご存じですか?
そしてそんな凄い施設が、箱根湯本駅から至近。なんとホームから見えちゃう場所にあるのです。にも拘わらずまるで山の中の秘湯のような鄙びた雰囲気まで味わえるとは!?まさに驚きです。
箱根湯本駅のホームから見える三角屋根
箱根湯本駅のホームから見える温泉施設は「かっぱ天国」。なぜ「かっぱ」なのかというと、すぐ近くに流れている早川に、きっと河童がいたんじゃないだろうか、というオーナーの思いから名付けられたそう。
さて、かっぱ天国はホームから見えるほど駅の目と鼻の先で、直線距離にしたらすぐなんじゃないかと思いますが、ほんのちょっとアクセスには体力が必要です。
駅の改札を出て強羅方面への箱根登山鉄道の高架を潜ると「かっぱ天国⇒」という看板があります。
実はここを右に行っても左に行ってもかっぱ天国に行かれるのですが、ここは看板の矢印に従って右へ行ってみましょう。
すると「露天風呂かっぱ天国」の階段が現れます。ここを登ってください。
意外とこの階段がきつい。途中で息が切れます。
でも夜には提灯に灯りがともり、まるで「千と千尋の神隠し」の世界に誘われそうになります。私はこの雰囲気がけっこう好きです。
どうですか?すでにちょっと秘湯っぽい雰囲気が出ていませんか?
このちょっとした登りの距離が、駅前なのに秘湯っぽい雰囲気を残せている理由の一つではないかと思います。
途中、左手に足湯に行く分かれ道がありますが、そのまま上ると入口に着きます。
入口の横にいるのは…どうして河童じゃなくて狸なんだろう?おかしい。
いざ、入館!そして野天風呂へ
玄関から入り、受付を済ませ、さらに階段を上がって浴室へ。どこか昭和レトロ感あふれるこの玄関周りの風情も、大型温泉旅館やホテルが多い箱根湯本の雰囲気とは一線を画しています。
館内の様子もどことなく湯治場っぽいですね。
女湯の野天風呂です。なかなかの広さ。そして素朴な雰囲気。泉質はpH9.2のアルカリ性単純温泉で、加温も加水も循環もしない、こだわりの源泉掛け流しです。
と、ふいに上から滝のように大量のお湯が流れてきました。
実はかっぱ天国の源泉は2本あり、片方は常時湯船に注がれ、もう片方はタンクに貯まりきったところで一気に湯船に流れ込むそう。間歇泉ではありませんが、そういうわけで時々大量のお湯が流れて来るんですね。
ちなみに男湯にはこの滝はないそうです。そしてお風呂の広さも女湯の方が広いそう。
滝のすぐ横にいる河童の女性は、ちょうど左半身だけ飛沫を浴びるからか、半分だけ温泉成分で白くなっています。ちなみに男湯には男性の河童がいます。
かっぱ天国のお湯はすっきりと無色透明で、少しとろみのある手触りが特徴。アルカリ性のお湯には肌のクレンジング効果があり、湯上りはつるつるとした美肌に。ここで油断せずにしっかりクリームなどで保湿すると完璧です。
休憩室や足湯もチェック!
湯上がりに一休みできる休憩室もあります。カレー、牛丼などのちょっとした食事から、ビール、日本酒、サワーなどのアルコールとおつまみでちょいと一杯やるのも可。温泉卵もおすすめです。
また、先ほどの外階段の分かれ道をまっすぐではなく左に進むと足湯があります(玄関から降りてきた場合は右)。
足湯は1人200円ですが、先に入館料を払ってお風呂に入った後に限り無料で利用できます(足湯単独の場合は1人200円、先に足湯を利用してからお風呂に入る場合は、足湯代+入館料が掛かります)。
お風呂に入るほどの余裕はないけど、ロマンスカーの予約まで少し時間があるというときにも、この足湯はお役立ち。
足湯の柵から下を見下ろすと、箱根湯本駅が良く見えます。ここは本当に駅チカなんです。なのにこの秘湯然とした佇まいはなんとも不思議です。
なお、かっぱ天国は宿泊もできます。泊まりも箱根湯本としてはかなりお財布に優しいです。詳細はかっぱ天国オフィシャルサイトをご確認ください。
また現在は工事中ですが、3月には露天風呂付き客室が2部屋お目見えするそうです。こちらも完成が楽しみです!
かっぱ天国
住所:神奈川県足柄下郡箱根町湯本777
電話:0460-85-6121
営業時間:平日 10:00~20:00、土日祝日10:00~21:00
入浴料:大人900円、小人400円、足湯1人200円
公式サイト:かっぱ天国(外部リンク)