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本人に指摘しづらいスメハラ問題、におい対策をしてもらうための言い回し

樋口智香子マナー・コミュニケーション講師

気温上昇と共に、気になるのがにおいの問題。においで人を不快にさせてしまうスメルハラスメント、スメハラが起きやすくなる時期でもあります。自分は対策できたとしても、人のにおいが気になることも。
とはいえ、本人に指摘しづらいスメハラ問題、伝え方には悩みますね。

そこでこの記では、なるべく相手を傷つけずに伝える方法や、言い回しについてご紹介します。

「今月は、身だしなみ改善月間として、においケアを強化します」

職場でのスメハラを何とかしたいという場合、社員全員に、対策を促す方法です。

職場全体での施策とすれば、特定の人に伝えることがないので、角が立ちません。

例えば、身だしなみ改善の一環として、夏場をスメハラ対策強化月間にします。

施策にする場合、以下のようなことも合わせて行うといいでしょう。

・「におい、大丈夫?スメハラ対策強化」などのキャッチコピーを入れて、社内掲示する

・毎日、朝礼で周知する

・チェックシートを作成し、毎日チェックする

・歯科検診を奨励する(口臭対策のため、会社で費用負担などができれば、尚いいですね)

「〇〇だから、対策をしようね」

職場でのスメハラを、はっきりと指摘しなければならない場合は、言い回しに2つの要素があるといいでしょう。

ひとつは、におい対策は、仕事の一環であるということ。もうひとつは、対策しなければならない理由をセットにすることです。

例えば「人と接する仕事だから、におい対策は万全にしようね。」「接客業だし、暑いとにおいが出やすいから、対策しようね。」などと伝えます。

「体調は、変わりない?」

相手の体調を気遣い、それとなく伝える方法です。

実際に、歯周病や胃の不調など、体調不良が原因となるにおいもあります。

「最近、体調は変わりない?実はね、ちょっとにおいが気になることあって、どこか不調なのではと思ったの。」というように、気遣いながらも、においがあることをきちんと伝えます。

「暑いね。この汗ふきシート、あげる!」

汗拭きシートの使用を、さりげなく促す方法です。

ハンカチでぬぐうと、汗と共に、皮膚の常在菌までがハンカチに付着します。そのハンカチを一日中使用するとなると、におい対策には不十分です。

その点、汗ふき用のボディシートは使い捨てですし、制汗剤も含まれています。

”いいものだから、使ってみて”という気軽なニュアンスで「暑いね~。これ、使ってみて。ひんやりして、すごく気持ちいいから」などと伝えてみてください。

「焼肉、食べた?」「昨日は、飲み会?」

口臭が気になる場合に、それとなく間接的に伝える方法です。

関係性にもよりますが、軽口として、さらりと伝えることができるでしょう。

軽い雰囲気で「あれ、昨日は焼肉?」などと、声かけをします。もし「違うよ」と言われたら「そっか~、ごめんね。ちょっとだけ、そういう、においがしたから。」などと返せば、相手はドキッとすることでしょう。

他意を含ませず、さらりと伝える

いずれの方法においても、上手に伝えるコツは、相手への嫌悪感など不穏な他意を含ませず、さらりと言うことです。

「においがするから、対策してほしい」というシンプルなことを伝えているだけで、相手そのものの否定ではない、という雰囲気が伝わるといいですね。

「素敵な人なんだから、イメージダウンしたらもったいないよ」など、褒め言葉とセットにして、明るくフォローするのもいいでしょう。

以上、スメハラ問題において、におい対策を促す方法と、その言い回しについてお伝えしました。

マナー・コミュニケーション講師

マナー・コミュニケーション研修講師。千葉県出身、元資生堂ビューティコンサルタント。NLP心理学とマナーをかけ合わせたプログラムにより、ビジネスマナー研修・接遇マナー研修・コミュニケーション研修棟を実施。全国250か所から招致され、指導人数は延べ20000人以上。セミナー・研修の他、書籍の出版、コラム執筆、雑誌記事や教材監修など幅広く活動中。

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