【宗教2世支援立法】岸田総理、自民・公明こそ宗教2世の声を「聞く力」を #こどもまんなか #超党派
旧統一教会をはじめとするカルト宗教問題、自公が被害者救済を先送りするとの報道があり、私を含む関係者は強い懸念をもっていました。
※共同通信,自公、被害者救済新法先送り提案 立民・維新反発、旧統一教会問題,2022年11月1日
しかしこの報道の翌日、自由民主党の会合に、宗教2世が参加し、虐待やマインドコントロールなどの子ども・若者への被害に対し、前向きな関心を示す議員が多かったことが報道されています。
※NHK,旧統一教会“宗教2世” 被害者救済法整備の今国会の実現求める,2022年11月2日
自ら選んだわけでもない親の信仰によって苦しめられるカルト宗教の最大の被害者である、宗教2世への支援立法を、自民党・公明党が置き去りにすることは、当事者を苦しめ続けることになります。
岸田政権や自民党・公明党に政治的ダメージをもたらしてしまううことも、私は懸念しています。
そのような中で、宗教2世の声を聞き、虐待や貧困、恐怖によるマインドコントロールなどの問題に、自民党議員が前向きな関心を示していただいたことは、とても良いニュースです。
当事者の願いは与野党超党派での宗教2世支援の法整備、すなわち国をあげて宗教2世の子ども・若者を守ることです。
※末冨芳,【被害者救済】今国会で宗教2世支援立法を、与野党超党派で!#子どもの権利 #こども基本法 #児童虐待,2022年10月26日
1.岸田総理と自民党・公明党は、こどもまんなかで、宗教2世の声を「聞く力」を
自民党・公明党の被害者救済への対応の遅さについて、元統一教会信者でジャーナリストの多田文明さんは、野党と比較して「被害者の声をどれだけ直接に聞いているのかの違い」だと説明しています。
被害者救済新法の成立にむけて、与野党は同じ方向に進むもうとしているようにはみえますが、その進む速度は違っています。
(中略)
与野党の歩みの速度の違いは、やはり、被害者の声をどれだけ直接に聞いているのかの違いでもあると感じています。
岸田首相は被害者に直接会って、その声に耳を傾けるとのことです。こうしたヒアリングをいち早くそして多く重ねることが、この問題の重要性を理解することにつながります。早急な与党側の対応が求められます。
※多田文明さんのYahooニュースのコメント,2022年11月1日
私も同じ考えです。
岸田総理、自民党・公明党の被害者救済担当の幹部は、直接会って宗教2世の声を聞くことにより、カルト宗教教団の中で生まれ育たなくてはならなかった子どもや若者の、あまりに過酷な生育環境や虐待歴などの実態が把握できるはずです。
これにより、与党主導で、宗教2世支援立法を進める動きが、大きくなるとも期待しています。
当事者の声を聞けば、宗教2世の子ども・若者の、こんなにつらい状況を放置すべきではないという関係者の危機感が、今以上に共有いただけるはずだからです。
世の中のみなさんは、自民党議員は旧統一教会と結託している、公明党は宗教2世の問題から逃げている、とマスコミの印象操作で思われているかもしれません。
しかし、私が把握する自公の実態では、そのようなことは起きていません。
私の知る、こどもまんなかの自民党議員・公明党議員は、旧統一教会の最大の被害者は子ども・若者たちであり、当事者の宗教2世の声を聞き、寄り添って、支援のための法整備や、予算措置をしたいと願って、動き続けてきました。
それは野党の心ある議員も同じです。
2.当事者の求める宗教2世支援立法はこれだ!
―児童虐待防止法の改正要望
宗教2世の遭ってきたつらい被害親による搾取や貧困、鞭打ちなどの身体的虐待は明確な児童虐待です。
これは11月2日の衆議院内閣委員会の、加藤厚労大臣の答弁でも確認されています。
一方で、友情や恋愛すら禁止され、同級生や学校の先生を「悪魔」「サタン」などと蔑み子どもをマインドコントロールし、人間関係すら断絶させられる行為は、現在の児童虐待防止法には定義されていない虐待の類型にあたります。
宗教2世の当事者は、以下のような要望を10月26日の記者会見で公表しています。
・児童虐待防止法の改正
―親の思想信条に関わる虐待で合っても、一般の虐待と同様に被害児童を救済すること
―児童に対して恐怖を植え付ける行為、恐怖による行動の制限・強制は、心理的虐待として扱うこと
・虐待として扱えない様な権利侵害の場合でも、児童救済のために最善を尽くすこと
・児童自らが悩みを相談しやすい環境および相談機関の整備
・児童相談所やこどもシェルター等の支援機関への予算拡充等
政府の相談支援に宗教2世の子どもや若者がつながれないにのは、いくつかの理由があります。
・まず自分が相談すべき深刻な被害を受けているという認識がないこと。
・被害を受けている認識があっても、長年のマインドコントロールによって相談しても、教団に知られてしまうのではないかという恐怖感があること。
・相談しても、どんな具体的な支援(児相保護、シェルターや親・教団に搾取されたお金の支援、カウンセリング、進学支援等)が受けられるのかわからないこと
・相談した場合でもその秘密を、国・自治体や学校が守ってくれるのかわからないこと
これらの理由が障壁となって、宗教2世の子どもや若者の相談がされづらいと考えられるのです。
過去の児童虐待事件においても野田市の小学生のアンケートを、教育委員会が親にバラしてしまったために、子どもが命を失った悲しい事件がありました。
国をあげて宗教2世だけでなく、親から常識の範囲を超えた「児童に対して恐怖を植え付ける行為、恐怖による行動の制限・強制」を受ける被害に遭う子どもたちを救い、国・自治体や学校が子どもを守り抜くためには、法の力が必要なのです。
だからこそ、宗教2世は、児童虐待防止法の改正を要求しているのです。
3.子ども・若者の被害者のための宗教2世支援立法こそ、国民の納得の条件
―当事者が求める超党派立法を今国会で!
いま一部の与党幹部の間には「旧統一教会の解散命令さえ出せば、支持率は回復するはずだ」という考えがあるそうです。
だから被害者救済立法を置き去りにする、そんなことで国民は納得するでしょうか?
そうではなく、子ども・若者の被害者である、宗教2世の支援立法こそ、国民の納得の条件であるはずです。
旧統一教会は解散請求を出しても、無効を求める訴訟を起こしてきて、国民にとっても与党にとっても後味の悪い結果となる可能性が高いことは、宗教法人法の専門家ではない私にも容易に想像がつきます。
こうした後味の悪い状況の中で、子ども・若者の被害者である宗教2世が置き去りとなってしまうことこそが、与党へのダメージを大きくしてしまうリスクをはらむのです。
自民党はやはり旧統一教会と結託している、公明党は宗教2世の支援を潰そうとしている、そのような感情的な報道や世論が増えたとしても、誰も幸せになはりません。
むしろ国民の政権への不信を今以上に拡大させてしまうだけでしょう。
しかし、自民党議員の動きや関心が大きくなりつつある中で、与党の推進力で、超党派の宗教2世支援立法が成立したらどうなるでしょう?
信じられないと思っていた自民党・公明党だが、子ども・若者の被害者のことは、しっかり取り組んでいる、その事実が、国民の信頼を回復させていくはずです。
公明党こそ、宗教2世の問題に、どの政党よりも前向きに取り組もうとする議員や関係者が多いことも私は知っています。
だからこそ、岸田総理、自民・公明も宗教2世の声に、いまこそ「聞く力」を、とお願いしています。
総理と、こどもまんなかの国会議員が、党派を超えて前に進むことで、宗教2世を守り育み、そして国民と政治家が心を通わせあうことができると信じています。
当事者が求める超党派立法を今国会で!
宗教2世の願いです。