20日午後3時、台風2号が発生 発達しながら、日本に接近のおそれ
20日(土)午後3時、西太平洋のカロリン諸島で台風2号が発生しました。台風の発生は4月20日の台風1号以来、一か月ぶりです。
台風は今後も発達を続けながら北上し、今月末にかけて、日本に近づくおそれがあります。5月に発生する台風は珍しくありませんが、日本に近づく台風は少ない。5月に台風が接近したら、2015年以来8年ぶりです。
世界で最も暖かい海
西太平洋のカロリン諸島は東京から南に3,000キロ以上離れた赤道に近い海域です。ちょうど東京-那覇の2倍の距離に相当します。
台風が平均的な北上速度(時速15キロ)で進んだ場合、日本に到達するのは一週間から10日くらいです。
この海域にはもうひとつの特徴があります。ここは世界で最も海面水温が高い海域なのです。実際に今の海面水温をみてみると、30度前後あり、平年と比べても1度程度高くなっています。台風の発生、発達の目安は海面水温27度以上とされているので、台風2号は大型化する可能性があります。
5月に台風のイメージがなくても普通ですが、ときには大きな影響が出ることがあります。それが8年前の台風6号と台風7号です。
台風6号は今の台風2号と同じカロリン諸島で発生し、一時は中心気圧が920hPaまで低下、猛烈な勢力まで発達しました。5月といえども、台風はトップシーズン並みに発達します。
沖縄を通過した台風6号は九州の南で低気圧に変わったものの、東海と関東地方を直撃し、東京23区には一時、暴風警報が発表され、静岡県ではかなりの大雨になりました。
もうひとつの台風7号も非常に強い勢力となり、小笠原諸島を通過しました。父島では5月としては観測史上最大の最大瞬間風速41.8メートルを観測し、激しい風雨にさらされました。
5月に影響する台風はこの沖縄コースと小笠原コースの2つに大別できると思います。
今後、台風2号がどのような進路をとるのか、現在のところは予想の幅が大きいですが、日本に近づく可能性があり、動きに注意が必要です。
【参考資料】
気象庁ホームページ:過去の台風資料
気象庁ホームページ:海洋の情報
気象人:気象ダイアリー