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台風9号と熱帯低気圧とさらに気になる南の雲域

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風9号や熱帯低気圧などの雲(ウェザーマップ)

台風9号が発生、台風10号も発生予想

台風9号と熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ)
台風9号と熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ)

最新の台風や熱帯低気圧の予報円(気象庁発表)

発生していたダブル熱帯低気圧のうち、沖縄の南方海上にあった熱帯低気圧がきょう24日(木)午後3時に、台風9号となりました。(関連記事

今後は動きが遅いものの、海水温が30度以上あるフィリピンの東海上で発達し、来週の週明け29日(火)午後3時には、中心気圧955hPa、最大風速45メートル、最大瞬間風速60メートルの非常に強い勢力で、沖縄の南をゆっくりと北上する見込みです。その後、北上するか、あるいは中国大陸へ進むかなどはかなり不確実な状態ですから、今後の予想に要注意です。

一方、小笠原の南にある熱帯低気圧も、今後24時間以内に台風へ発達する見込みで、こちらは発生すれば台風10号となります。台風発生後は、太平洋高気圧の縁に沿って足早に北上し、来週の週明けには、もう関東の東海上を北上する見込みです。今のところ、あまり発達せずに、関東へ近づく可能性も小さいと思われますが、台風10号発生後の予報円にご注意ください。

そしてもう一つ気になる雲域がタイトル画像で、台風9号と熱帯低気圧の間にある赤い丸の中にあります。この雲域付近で、今後熱帯擾乱(ねったいじょうらん)が顕在化し、来週にかけて、北上し始めることを示すモデルが多くなってきています。発達する台風を予想するモデルもあり、ダブル台風に加え、今後はこの雲域の動向にも要注意です。

台風次第で予報が大きく変わる可能性も

10日間予報(ウェザーマップ)
10日間予報(ウェザーマップ)

10日間予報をみると、西日本を中心に、週末にかけても雨雲の発生しやすい不安定な天気が続くでしょう。一方、このところ猛烈な暑さに見舞われている北陸以北の日本海側でも、週末にかけて、雨が降りそうです。

そして来週の中頃からは西日本を中心に傘マークが目立っていますが、南からの暖湿流が一層強まるため、雨の降りやすい天気となるでしょう。台風9号あるいは今後発生が予想される台風10号、そしてさらには上述した南海上の雲域の振る舞い次第では、来週の予報が大きく変わる可能性がありますので、最新情報にご注意ください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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