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小久保監督も認める成長力。ホークス廣瀨、昨季パ新人王から"3度目の正直”

田尻耕太郎スポーツライター

ソフトバンクは首位陥落、オリックスが浮上

【5月10日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後】

オリックス  `011000010 3

ソフトバンク `000000001 1

<バッテリー>

【B】○山下、山崎、S入山――福永

【H】●三浦、中村亮、大城――谷川原、渡邉陸

<本塁打>

なし

<スタメン>

【B】8佐野 5太田 6横山聖 D山中 9野口 7茶野 3香月 4安達 2福永

【H】4廣瀨 9柳町 Dウォーカー 7正木 5井上 8笹川 3野村大 2谷川原 6イヒネ

<得点経過>

2回表【B】安達が先制適時打(H0-1B)

3回表【B】山中がタイムリーヒット(H0-2B)

8回表【B】香月が犠牲フライ(H0-3B)

9回裏【H】代打・佐藤直が一、二塁から右中間へ適時二塁打。一塁走者は本塁憤死(H1-3B)

<トピックス>

【H】先発した三浦瑞樹は5回7安打2失点。悔しい今季初黒星も粘りの投球。防御率は悪化も、それでも1.50の好成績。

【H】2番手・中村亮太は3回のロングリリーフ。1失点にしのぐ。

【H】渡邉陸が今季公式戦初出場。2打席凡退も守備では盗塁阻止1つをマーク。「楽しかった」と笑顔。

【B】昨季新人王・山下舜平大はファーム調整後2度目の先発、7回4安打6三振1四球無失点で勝利投手。今季オープン戦、1軍公式戦、ウエスタン戦を通じて今季初白星。

※※※※※※

直球、直球…。3度目の真っすぐを仕留めた廣瀨隆太

 ドラフト3位ルーキー廣瀨隆太内野手がオリックス・山下から第3打席に中安打をマーク。2打席目まで空三振、二邪飛に打ち取られていた。いずれも直球。特に第1打席に三振を喫した後は驚いた表情をしていた。「山下投手はカーブが特徴。初めての対戦だったし、それがいつ来るんだろうと(この打席は結果、4球とも直球)。カーブを意識して、150キロを超えてくる高めの真っすぐは厳しかった」。その中で迎えた3打席目、初球の直球をひと振りで仕留めて安打にした。「山下投手も調子が良くないから2軍に来たんだと思う。そういう時はしっかり打たないと」と気を引き締めるように話した。

小久保監督の廣瀨評は?

この日筑後視察に訪れていた小久保裕紀監督。廣瀨についてのコメント。

ーー廣瀨についての評価

「セカンド守備がキャンプのときに比べたら成長している。松山2軍監督とも将来的に1軍で守れるかどうかという意見交換もした」

ーー打撃について

「東京六大学(慶應義塾大出身)のレベルから今やっているレベルに慣れてきている。だから反対方向の打球も増えた。あれは多分彼の良さ。反対方向にあれだけ強い打球を打てるバッターはあまりいない。松山監督ともそこが魅力的だという話をしました」

ーーキャンプ時も打撃の対応力を評価していた

「飲み込みが早い。打撃だけでなくセカンド守備でも、課題を与えたら着実にその課題をクリアして、次のまた課題が見つかるみたいな。同じ課題をぐるぐる回らない。2軍の選手はそうなりがち。しっかりクリアして次の段階に行くことが出来る選手ですね」

(※写真はすべて筆者撮影)

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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