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暑かった日本列島に季節外れの寒気が流入へ、東京は3か月近くも季節が逆戻り

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
東京の時系列予報(ウェザーマップ)

季節外れの寒気が流入へ

上空1500メートル付近の気温予想(ウェザーマップ)
上空1500メートル付近の気温予想(ウェザーマップ)

ことしのゴールデンウィークは序盤と終盤を中心に気温がかなり高く、真夏日が続出するような高温となりました。きょう7日(火)は、低気圧や前線の影響で雨の降っている所が多く、暑くはありませんが、暖かな南風が吹いているため、そこまで寒くもありません。東京都心も20度前後の気温となっています。ところが今後、季節の大きな逆戻りに要注意です。

上図は上空1500メートル付近の気温の予想で、赤色が濃いほど平年より高く、青色が濃いほど平年より低いことを表しています。きょう7日(火)午前9時の段階では、極端な高温をもたらした暖かな空気は日本の東へ抜けましたが、それでも北日本を中心に、平年より暖かな空気に覆われています。

ところがあす8日(水)午前9時になると、強まりながら南下してきた冷たい空気が日本海側に一気に流れ込むでしょう。山で雪を降らせるような平年より8度以上も低い0度以下の寒気が流れ込むため、日本海側の各地はきょうより5度から10度も気温が下がり、一気に寒くなりそうです。

一方、関東地方はあす8日(水)午前9時の段階ではまだ寒気が届いていないため、晴れ間が出て昇温しますが、夕方以降は寒気が流れ込むため、雨とともに、気温が急降下するでしょう。

雨は雨でも、暖かな南風から冷たい北風へ

雨と風の予想(ウェザーマップ)
雨と風の予想(ウェザーマップ)

上図は関東地方の雨や風の予想を表したもので、きょう7日(火)は暖かな南風が吹いているため、各地で気温は20度前後となっています。あす8日(水)午後6時でも同じく雨雲が広がっていますが、今度は冷たい北東の風が吹き込むため、一気に気温が下がりそうです。

6月並みの暖かさから一気に3月並みの寒さに

東京の時系列予報(ウェザーマップ)
東京の時系列予報(ウェザーマップ)

東京の予報でみてみると、あす8日(水)の昼頃まではいったん晴れ間が出て、昼過ぎの気温は24度程度と予想され、平年より高く、6月上旬並みの陽気となるでしょう。ところが夕方に北東の風が強まるとともに雨が降り出し、気温はみるみる下がるでしょう。一気に平年を下回る気温となり、帰宅時間には15度以下まで下がる予想です。

その後、さらに気温は下がり、あさって9日(木)朝の気温は13度程度ですが、ここから昼にかけてほとんど横ばいの状態が続き、正午の気温も13度のままで、これは正午の気温としては3月下旬並みの寒さに相当します。雨と北風で日差しもないため、冬に戻ったような寒さとなるかもしれません。

半袖一転、上着が活躍か

服装と気温の目安(ウェザーマップ)
服装と気温の目安(ウェザーマップ)

上図はウェザーマップが発表している服装と気温の目安です。あす8日(水)の東京は昼過ぎには25度程度まで上がりますので、半袖でも過ごせる陽気となるでしょう。ところが13度まで下がる予想のあさって9日(木)は日中でもトレンチコートあるいは人によっては冬物のコートがあっても良さそうな寒さとなりそうです。体調管理にご注意ください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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