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キムタクに学ぶ、冬のウィルスに備える2つの習慣

水野雅浩/健康マネジメント健康マネジメント専門家

こんにちは、健康マネジメントスクール、水野雅浩です。

『ビジネスパーソンの健康マネジメント』を中心に本の執筆、企業、行政、大学などで講師をしています。特にアラフィフは、ストレスも増え、年齢差が大きくなるステージ。ぜひフォローして、「攻めの健康マネジメント」にお役立てください。

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■コロナとインフルエンザのダブルパンチ

今週の木曜日あたりからグッと気温が下がるようだ。

気温の変化に合わせた健康マネジメント、あなたは準備が整っているだろうか。

厚生労働省から、「新型コロナウイルス・季節性インフルエンザの同時流行に備えた対応」という方針が打ち出され、

  • -新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行に備えた対応
  • -感染拡大時の発熱など体調不良時の対応
  • -発熱外来にかかりづらくなる場合に備え
  • -新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォース
  • -感染拡大防止へのご協力

など、各種アナウンスが活発化している。

一方で、ワクチンの摂取はそれほど進んでいない。背景にあるのが、「コロナ禍」という呼び方から、「Withコロナ」になり、コロナ≒風邪ぐらいの認識になり、生活スタイル、仕事のスタイルなど慣れてきたというものがあるのだろう。「Withコロナなんだから、もう仕方がない。さっさとコロナに罹って免疫力を高める」というツワモノも中にはいる。

しかし、コロナに感染した人の話を聞くと、後遺症に悩まされている人もいる。つい2週間ほど前、友人がコロナに罹患した。39.8度まで体温があがり、今も声がかすれ、電話口でも軽い咳が時折聞こえる。また、味覚、嗅覚が戻っていないという。

さまざまな考えがあるが、あなたは、どう考えるだろうか。

ビジネスパーソンとしては、やはり、罹患しないのがベストだ。なぜなら、私たちは、高く安定したアウトプットをし続ける必要がある。そのためには、健康も高く安定した状態を保つ必要がある。季節の変動や、体調の変動で、アウトプットの質や量を変動させることは好ましくないからだ。

■キムタクに学ぶ「健康マネジメント」

では、この冬、コロナやインフルエンザに罹患しないためには何ができるのだろうか。

ワクチンを始め、免疫力をキープするため、食事、睡眠、運動、ストレスケアなど様々なアプローチがある。今回は、「マインド」「飲み物」「手洗い」という視点から木村拓哉さんの健康習慣をご紹介したい。

●マインド

まずは、MIND面だ。

あなたは、木村拓哉さんが主演を演じた『華麗なる一族』というドラマを観たことがあるだろうか。高視聴率を叩き出した伝説のドラマと言われている。この撮影に際して、木村拓哉さんについての興味深いエピソードが残っている。

それは、木村拓哉さんが、撮影の合間の習慣として欠かさなかった「うがい」「手洗い」という習慣である。うがい、手洗いは一般的ではある。しかし、特筆すべきは、その頻度と内容。木村拓哉さんは、撮影が終わるたびに、必ず、うがい手洗いを実行していたという。しかも、うがいは「緑茶」でしていたという。

うがい、手洗いは、仕事のはじめや、終わりにするのであれば、まだ分かる。しかし、撮影の合間合間となると、片手では収まらないほどの回数となる。これをみた、スタッフが、当然、疑問に思い訊ねる。「なぜ、そんなに頻繁にうがい、手洗いをされるんですか?」

木村拓哉さんの返答はこうだ。

「健康って、エチケットだと思うんですよね」

つまり、「最高の作品を作るのであれば、一人ひとりが健康であることが大前提。仕事をする上で、『健康って最低限のエチケット』だと思うんですよね」ということ。

この言葉を聞いて、作品作りに関わるすべての人たち(共演者、監督はもちろん、照明、メイク、大道具、音声、カメラなど)のマインドが一変。その結果、全員が「うがい」「手洗い」を実行。撮影の最中は、誰一人体調をくずすことなく、ベストコンディションで役割に臨み、結果として、伝説のドラマと呼ばれるまでになった。

俳優も体が資本だが、ビジネスパーソンも体が資本だ。その資本の手入れをどれだけしているか、木村拓哉さんから学びたいMINDだ。

●緑茶が持つ高濃度のカテキン効果

では、木村拓哉さんが、実行していた「緑茶」のうがいは意味があるのだろうか。

周知の通り、緑茶にはカテキンというポリフェノールが高濃度に含まれている。緑茶のカテキンは、胃がんのリスクを下げたり、血圧、血中脂質、血糖値の改善効果など多様な効用がある。

今回、ご紹介したいのは、カテキンの持つ、抗ウイルス効果だ。

京都府立医科大学の免疫学 松田修教授らの研究グループは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2 以下 ウイルス)感染症の拡大が続く中、感染者の唾液中のウイルスを不活化できれば飛沫を通じた感染の抑制に効果的であろうと考え、食品成分によるウイルス抑制の研究・試験を開始。その結果、茶カテキン類がウイルスのスパイクたんぱくに結合し、細胞への感染能力を低下させる効果などを確認。

一般的に、お茶を飲んでも、消化管から吸収されたカテキン類が全身的に作用する効果は考えづらい。一方で、お茶を口中に含んだ時に、口腔内で唾液中のウイルスが茶カテキン類によって不活化される効果は期待できると考えられる。つまり、木村拓哉さんが、緑茶でうがいを実行していたというのは、理にかなっていたということだ。

ただ私達が、緑茶でうがいをするのは、現実的ではいなが、緑茶に含まれるカテキンを活用することは可能だ。

たとえば外食をするときも、マスクを外したら会話する前にまずお茶を含み飲みする。こうした小さな心がけで、コロナウイルスに伝染らない、伝染さない確率を上げることができるだろう。

手洗い

次に、手洗いだ。

手指についたウィルスを洗い流す上で手洗いが効果的なのは周知だ。改めて、手洗いの意味について整理してみよう。

「人は無意識のうちに1時間に平均20回以上顔を触る」という報告がある。オーストラリアの研究グループによると、医学生26名を対象に大学講義中に1時間に平均22.6回手で顔を触ること分かっている。また、早稲田大学の研究グループによると、大学内の模擬電車を使った観察研究によると、電車内では、1時間に平均25.6回手で顔を触ることを報告している。

私達ですらこれほど無意識にウィルスを口腔粘膜の近くに運んでしまっている。木村拓哉さんのような、俳優であれば、さまざまな小道具にも触れるだろうし、また、演技上顔に触れる回数も多いのかもしれない。

そこで手指についたウィルスを除去するのに効果的なのは、流水での手洗いだ。

手洗いなしだと、ウィルスや細菌の数は、約1,000,000個。これを、流水で15秒手洗いすると、約10,000個(約1%)へ減少。ハンドソープで10秒または30秒もみ洗い後、流水で15秒すすぎ数百個(約0.01%)までウィルスを減らすことができる(出典:森功次他:感染症学雑誌、80:496-500,2006 http://journal.kansensho.or.jp/Disp?pdf=0800050496.pdf)。

木村拓哉さんが、上記のエビデンスを知っていたかは知る由もない。しかし、子供の頃から言われていた、「家に帰ったら、うがい手洗いをまずしなさい」という健康習慣を愚直に実行していることは事実だ。多くの人々の心に残る作品を生み出していることに「因果関係」とは言えないまでも、強い「相関関係」があるのではないだろうか。

■まとめ

改めて、この冬は、コロナウイルスとインフルエンザのワンツーパンチが飛んでくる。今年はワクチン接種に加え「キムタクMIND」「緑茶の活用」「こまめな手洗い」を取り入れてみよう。これが、ウィルスに対しての強固なガードになるはずだ。

木村拓哉さんの姿勢を見て、撮影現場の雰囲気が変わったように、あなたがキムタクよろしく健康習慣を実行する姿を見て、あなたの同僚や部下も行動を変えるかもしれない。

これが伝染らない、伝染さない環境づくりにつながり、あなたの家庭を守り、チームを守り、職場を守り、日本を守ることにつながるはずだ。

この冬、1%でも罹患する確率を下げよう。

健康マネジメントスクール

水野雅浩

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■プロフィール
健康マネジメントスクール 水野雅浩
https://healthylifepj.com/
1975年生まれ 福岡県在住 予防医学の専門家。健康経営アドバイザー。講師・作家。『グローバルで勝つ!太らない疲れない7つの習慣』はAmazon総合ランキング1位。香港の勤務時代に、食事・睡眠・運動・ストレスケア・サプリメントに気を使い仕事のパフォーマンスを上げるビジネスパーソンを目の当たりにして、日本のメタボサラリーマンとの差に愕然とする。その後、某大手外資系企業のサプリメント商品開発責任者として10年歴任。しかし、サプリメント以前に、日本では健康習慣の基礎の啓蒙が必要と痛感。健康マネジメントの専門家として、企業・大学・行政で講師として啓蒙に力を入れている。

■講演実績
【企業】富士通株式会社、東レ株式会社、株式会社麻生グループ、株式会社中外製薬、アクサ生命保険株式会社、三菱商事株式会社、JR西日本グループ、株式会社大日本印刷、コカ・コーラボトリング株式会社、大塚製薬株式会社、ネスレ日本株式会社、Huawei Technologies Co., Ltd.北日本銀行、鳥取銀行、日本海新聞社、岩手日日新聞社、京都ホテルオークラ、とりねつ株式会社、ソルネット経営コンサルティング、税理士法人中央総合会計事務所、北斗工業エンジニアリング、一般社団法人日本パーソナルブランド協会、株式会社ホーマス・キリンヤ【労働組合】全トヨタ労働組合連合会(119社)、豊田自動織機労働組合 【行政】鳥取県、宮崎県、福岡県、岩手県など 【大学】台湾大学 【塾】公文など多数

■保有資格
日本成人予防協会一級健康管理指導員(認定番号H35366)/健康経営アドバイザー 認定番号3000092)東京商工会議所/健康マスター検定エキスパート・普及認定講師 認定番号E1400471/健康美容情報認定協議会 健康美容アドバイザー認定講師/日本ダイエット協会 ダイエットプロフェッショナルアドバイザー/JADP認定 生活習慣病予防アドバイザー/サプリメントアドバイザー(認定番号H35366)/米国NLPコーチング研究所 NLPプロフェッショナルコーチ

健康マネジメント専門家

健康マネジメントスクール代表。作家・講師。予防医学の専門家。健康経営アドバイザ-。『グローバルで勝つ!30代の太らない疲れない7つの習慣』はアマゾン総合1位。企業・行政・大学で「仕事のパフォーマンスを上げる健康マネジメント」、学習塾で「子供の成績を上げる食事・睡眠習慣」をテーマに講師。著書に『親子で作る健康習慣「本番力」で受験に勝つ』がある。中央大学法学部卒業後、介護サービスに携わり10年間、人の老化と向き合う。その後の香港勤務では海外のビジネスパーソンらが実践する健康投資を目の当たりにする。日本に帰国後、12年、外資系ヘルスケア企業で商品開発の責任者を担う。1975年生まれ。福岡在住。

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