暑くなる季節。ビジネスパーソンは、清涼飲料水のチョイスに注意!ペットボトル症候群に気をつけよ。
■飲み物の基準を手に入れよう
気温が上がってくることもあり、コンビニにもすかっと爽やかな、炭酸・清涼飲料水がずらりと並ぶ季節になりました。先日、健康経営を実践している企業に訪問したのですが、オフィス内に設置されている自動販売機もベンダーが販売したい清涼飲料水がフルラインナップになっていました。
これからの季節、ついつい飲む回数が増える清涼飲料水ですが、皆さんは、何を基準に選んでいるでしょうか。ブランドなのか、味なのか、値段なのか。今日は、健康マネジメントの側面から、「選ぶ基準」をご紹介したいと思います。
■もしあなたの子供が、シュガースティックを飲んでいたら
本題に入る前に、1つ質問です。
もしあなたの子供が、1本3gのシュガースティックを水に溶かしてごくごく飲んでいたら、あなたはどうしますか?しかも1本ではなく15本も。
いくらなんでも、「おいおい、ちょっと待て、いくらなんでも体に悪いぞ!」と慌てて止めることでしょう。
実は、清涼飲料水に溶け込んでいる砂糖の量は、ざっくりと、ペットボトルの容量の約10%。500mlのペットボトルとしたら約50gの砂糖が入っていることになります。これは、すかっと爽やかな炭酸系の清涼飲料水のみならず、スポーツドリンクなども同様です。
■ペットボトル清涼飲料水の10%は糖質って知ってた?
これからの季節、特に気をつけて頂きたいのは、ジュースやコーラ、スポーツドリンクなどの清涼飲料水を大量に飲むことで急激に発症する症状。ペットボトル症候群、正式名称は「清涼飲料水ケトーシス」と呼ばれます。
10%程度の糖分を含む清涼飲料水を1ヶ月以上にわたって毎日多飲すると、急激に血糖値が上がり、次のような症状がでるようになります。
・著しい喉の渇き
・多尿(尿量が多い)
・倦怠感(体がだるい)
・腹痛
・嘔気
・イライラする
など。
ひどくなると意識が低下し、昏睡状態に陥ることもあり注意が必要です。
また上記のような症状が出なかったとしても、血液に大量に糖質が流れ込んでくるため、体内で余った糖質は、中性脂肪となり体にたまり、やがて悪玉コレステロールへと変わり、動脈硬化につながります。動脈硬化が恐ろしいのは、脳や心臓にダメージを与えること。
■水分補給は、緑茶と水を交互に
ペットボトル症候群を防ぐには、水分摂取の際、糖分を多量に含む清涼飲料水を避け、糖分を含まない水かお茶にすることが重要です。
私のオススメは、緑茶。
緑茶に含まれれるカテキンには素晴らしい健康効果があり、働き盛りのビジネスパーソンにはぴったりなのです。ちょっと例を上げるだけでも、カテキンの健康効果は、殺菌効果があり、インフルエンザなどの感染症や風邪を予防、脂肪の代謝を高める効果、糖質の吸収を抑えるはたらき、コレステロールなど脂肪分を減らす働き
などなど。しかも、日本で最もがんの罹患率が低いのは、静岡県の掛川市ですが、緑茶を多飲する地域としても知られています。これもカテキンの効果の一つでしょう。
もちろん緑茶ばかりを飲んでいては胃が荒れてしまいますから、ペットボトルの緑茶を飲んだら、次の飲み物は、水、麦茶などを交互に飲むと良いでしょう。
■最後に
「変化はストレス」という言葉がありますが、これから、徐々に暑くなる季節にはいります。季節の変わり目は、思いの外カラダに負担がかかるものです。変化のあるときこそ、いつもより積極的に労ることが大切です。
無意識にカラダに負担がかかる糖質が過剰に入ったスポーツドリンク、コーラ、ジュースなどの多飲はくれぐれも気をつけて、飲み物を選ぶときは「より体に良いものをチョイスする」という選択基準を持ちましょう。この小さな選択が健康を作り、仕事のパフォーマンスにもつながっていくはずです。
健康マネジメントスクール
水野雅浩