このチームがトレード市場で売り手に回れば、ポストシーズンの展望は大きく変わる!?
8月2日のトレード・デッドラインが近づいてきた。ボストン・レッドソックスは、売り手と買い手のどちらに回るのか、そのボーダー・ラインに位置している。
7月24日を終えて、48勝48敗。ワイルドカード3番手のシアトル・マリナーズとは、3ゲーム差だ。6月26日の時点では、42勝31敗と大きく勝ち越し、ワイルドカード・レースの先頭に立っていたが、そこから、6勝17敗と急降下した。
状況は厳しい。故障者が多発している。なかでも、7月12日に今シーズン初登板のクリス・セールは、2試合に投げただけで、故障者リストへ戻った。故障が再発したわけではないが、打球が左手に当たり、小指を骨折した。復帰までは、1ヵ月前後を要する見込みだ。続いて、三塁手のラファエル・デバースも、7月22日に右太腿裏を痛め、翌日に故障者リスト入り。デバースは、22本のホームランを打ち、出塁率.379とOPS.981を記録している。
また、ここからの試合のうち、過半数の35試合は、レッドソックスと同じ、ア・リーグ東地区のチームと対戦する。今シーズン、レッドソックスは、同地区の4チームにいずれも負け越している。そのトータルは、12勝29敗だ。
今オフ、レッドソックスからは、多くの選手がFAになる。DHのJ.D.マルティネス、捕手のクリスチャン・バスケス、センターのキーケー・ヘルナンデス、先発投手のネイサン・イオバルディ、マイケル・ワカ、リッチ・ヒル……。さらに、遊撃手のザンダー・ボガーツも、6年1億2000万ドル(2020~25年)の契約を打ち切り、FAになる権利を持つ。
そのうちの数人は故障者リストに入っているが、レッドソックスがトレード市場で売り手に回れば、ボガーツやJ.D.をはじめ、人気を博しそうな選手は少なくない。