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ペットの飼い主は知っておくべき「もふもふプッシュ」とは?実際の事例5つと事故を防ぐための対策を解説!

SHIHO元動物看護師・猫好きママライター

ペットは家族の一員として、私たちの生活に癒しを与えてくれます。しかし現在、飼育頭数が増えるとともにペットによる火災の被害も増加傾向にあります。

ペットが誤って家電のスイッチを入れることを「もふもふプッシュ」と呼ぶのですが、今回はそのもふもふプッシュとはなにか?もふもふプッシュを防ぐための対策について解説します。

ペットを飼育している飼い主さん、必読の内容です。

1.もふもふプッシュとは?

もふもふプッシュとはペットが誤ってストーブのボタンやコンロのスイッチを押したり、電気コードをかじったりする行動のことです。そして近年、このもふもふプッシュによる火災事案が増えています。

NITE(製品技術基盤機構)によると2013年〜2022年ではペットによる事故は61件あり、そのうち54件が火災。そのなかでも、ペットがもふもふプッシュ(コンロのスイッチを押す)をしてしまった事案が54件あったそうです。

とくに飼い主が留守中に、事故が多く発生しています。

もふもふプッシュというかわいらしい名前ですが、実は非常に危険なペットたちのいたずらのことを指す言葉で、ペットが死んでしまったケースも2件あります

とはいえ火災に繋がりかねないもふもふプッシュは、ペットたちは悪気があってしているわけではありません。そのため飼い主はしっかりと対策し、ペットが原因の事故を防ぐことが重要です。

2.もふもふプッシュ実際の事例5つ

これまでに実際におきたもふもふプッシュの事例には、次のようなものがあります。

・【犬】リチウムイオンバッテリーに噛みつき
2016年兵庫県で起きた事故で、犬がリチウムイオンバッテリーを噛み、製品が変形して発火してしまったというものです。幸いにも床が焦げた程度で済みました。

・【猫】IHコンロのスイッチをプッシュ
2014年に大阪府で起きた事故です。猫が台所に登り不意にIHコンロのスイッチを押してしまい、コンロの上にのっていた金属製の製品が加熱され、近くの可燃物を燃やしてしまったというもの。

・【猫】家電製品に尿をかける
2014年岐阜県で起きた事故です。猫が棚の上にのぼりプリンターに尿をかけ、内部の部品がショートし発火してしまいました。

・【犬】犬がガスコンロを点火
2022年愛知県で起きた事故です。留守番中の犬がコンロから漂ういいにおいに誘われ、前足でコンロのスイッチを押して点火してしまいました。

付近の樹脂製品に引火するものの、人間が早めに異変に気づき大事には至りませんでした。

・そのほかの事故
ほかには猫が室内干し洗濯物を下にあったストーブに落として出火したり、チンチラが電源コードにかみついたりする事故もありました。

このようなペットによる事故は増加傾向にあり、ペットを飼育している家庭は要注意。予想外の行動をとる動物相手だからこそ、飼い主は常に気を付けていなければなりません。

3.もふもふプッシュを防ぐための対策は?

もふもふプッシュはとくに飼い主の留守中に起きています。そのためペットを留守番させるときは、次のような対策をとるようにしましょう。

3‐1.ガスの元栓を閉める

ガスコンロを使用しない時や外出時は、ガスの元栓をしっかりと閉めておきましょう。元栓を閉めておけば、ペットが誤ってコンロのスイッチを押してしまっても火が付くことはありません。

3‐2.コンロのスイッチはロックする

現在使われている多くのコンロには、スイッチの下などに誤作動を防止するためのロックがついています。

留守番させるときや家にいるときでも、コンロを使わないときはロックをしておき事故を未然に防ぎましょう。

3‐3.不要な電源プラグは抜いておく

コンセントにプラグを差し込んだままの状態だと、ペットがコードをかじりショートして発火する恐れがあります。そのため不要なプラグは抜いておくようにしましょう。

ただ冷蔵庫やデジタル時計などの常時電源が必要な製品については、専用のカバーを設置するなどして、ペットのいたずら対策をする必要があります。

3‐4.ペットはケージに入ってもらう

ペットをケージに入れておくことは、もふもふプッシュによる事故を防ぐための有効な対策のひとつです。

ケージに入ってもらえば、自由に動き回れる範囲が制限されるものの、スイッチやボタンを押したり、電気コードをかじったりするのを物理的に防ぐことができます。

3‐5.ペットの興味をひくものは閉まっておく

ペットは好奇心が強く目に付いた物に興味を示し、近寄って行ってしまうことがよくあります。

とくに動いているものや光るもの、音がするもの・においがするものには気付きやすく、夢中になってもふもふプッシュのリスクが高まります。

そのためそういったペットの興味を引くものは、できるだけペットの見えないところにしまっておきましょう。

4.まとめ

近年、ペットによる火災事故が増加傾向にあります。

これは「もふもふプッシュ」と呼ばれる、ペットが好奇心で誤って家電のスイッチやボタンを押したり、電気コードをかじったりすることによって起こるのが原因です。

残念ながら過去にはペットが死亡したケースもあるため、ペットがいる家庭はペットを守るために徹底した対策を講じる必要があります。

今回紹介したものを参考に、ぜひ今日から家庭内の安全性を見直してみてください。

元動物看護師・猫好きママライター

こんにちは!元動物看護師・フリーライターSHIHOです。これまでの経験を活かし、ペットの健康や気持ちなどペットに関する情報を発信! 愛猫家で自宅では老猫2匹と楽しく過ごしています!男の子二人の育児にも奮闘中…!ペット好きさん、ぜひ気軽に覗いてみてください!個人ブログも運営してます SHIHOのサイト一覧:https://lit.link/Shiho2kidsmama

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