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認知症になりやすい人、なりにくい人。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。


今日は、「認知症になりやすい人、なりにくい人」というテーマでお話したいと思います。

では早速。
誰でも年齢とともに、もの覚えが悪くなったり、人の名前が思い出せなくなったりします。こうした「もの忘れ」は脳の老化によるものです。しかし、認知症は「老化によるもの忘れ」とは違います。認知症は、何かの病気によって脳の神経細胞が壊れるために起こる症状や状態をいいます。

そして認知症が進行すると、だんだんと理解する力や判断する力がなくなって、社会生活や日常生活に支障が出てくるようになります。

ここで少し、老化によるもの忘れと認知症の違いについてお話いたします。

1.老化によるもの忘れは、体験したことの一部を忘れます。
  認知症は、体験したことそのものを忘れます。

2.老化によるもの忘れは、進行速度が遅いです。
  認知症は、進行速度が速いです。

3.老化によるもの忘れは、判断力そのものは低下しません。
  認知症は、判断力も低下します。

4.老化によるもの忘れは、忘れっぽいことを本人が自覚しています。
  認知症は、忘れたこと自体の自覚も、本人にはほとんどはありません。

今言ったように、老化によるもの忘れと認知症は違うのです。

老化によるもの忘れは、生活に大きな支障はありませんが、
認知症は、著しく生活に支障をきたします。

これらの違いは、老化によるもの忘れは、単に脳の生理的な老化により起こっているものなのですが、認知症は脳の神経細胞の変性や脱落により起こっているものだからです。
認知症は、アルツハイマー型認知症が有名です。

続いて、認知症にならないための方法を4つご紹介します。

1.しっかり睡眠を取ることです。
個人差があるのですが、7~8時間ぐらいがベストです。4~5時間ぐらいしか寝ていないとか、逆に10時間以上寝ているという方は、認知症になるリスクが高くなります。

2.身体に良い物を食べることです。
身体も脳も、食べ物から作られているということを忘れないようにしましょう。

3.運動することです。
運動すると脳が活性化します。足腰が弱いと認知症になりやすいです。認知症は足腰から来ると言っても過言ではありません。信号を青で渡り切る自信がないと仰る方は、どうぞ気をつけて下さい。ぜひ、運動することを生活習慣に取り入れてくださいね。

4.仕事を持つことです。
この場合の仕事というのは、必ずしもお金を稼ぐことではありません。やるべきことがあるという意味です。実際、責任感を持って生きてらっしゃる方は、脳にほど良い緊張感が生まれ、認知症になりにくいです。定年して、認知症になってしまう人は、急にやることがなくなり、ボーッとして過ごすことが増えてしまうからです。どうぞ気をつけてください。

最後に、
この記事をお読みの皆さんに、プレゼントがあります。
それは、「キョウヨウとキョウイクが大切」という言葉です。

キョウヨウとは、今日用事があるという意味です。
キョウイクとは、今日行く所があるという意味です。

今日、やらなければならない用事があって、
今日行かなければならないことがあれば、認知症になりにくい、ということです。

どうぞ、キョウヨウとキョウイクを失わないようにしてください。

私は今年62歳になったのですが、これからどんどん年老いても、今言ったキョウヨウとキョウイクは大切にし続けたいと思います。しっかり寝て、身体をよく動かして、身体にいい物を食べ、やるべきことを持ち続けたいと思います。

あなたは、毎日、キョウヨウとキョウイクがありますか?


今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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