就学前の子どもと会話をするときのポイント6選~元保育士パパが教える【親子の会話は聞き手が大切】
元保育士Webライターのナイスです。
生まれたばかりの赤ちゃんはまだ話すことができないため、親が一方的に話しかけるだけでしょう。しかし成長とともに言葉が出るようになると親子で会話ができ、コミュニケーションの幅が広がります。
親子の会話には、数多くのメリットがあるのをご存知でしょうか。会話は一方通行ではなく、お互いに話し手と聞き手をすることで会話が弾みます。しかし就学前の子どもとの会話では、親がよい聞き手になることが大切です。
今回は、親が子どもと会話をするときの6つのポイントを解説します。
子どもとの会話で親が聞き手をするとよい理由
人は、社会の中でさまざまな人達と関わりながら生きていきます。そのため、自分の思いや伝えたいことを言葉で伝える能力が必要です。
個人差がありますが1歳頃から少しずつ言葉が出始め、3歳頃から少しずつ文章として話ができるようになっていきます。子どもは思ったことを言葉で伝えられるようになると嬉しくて園での出来事や嬉しかったこと、悲しかったことなどを親に話そうとするでしょう。親は子どもの話したい気持ちや話ができる喜びなど子どもの感情に共感し、しっかりと耳を傾けて聴くことで子どもは自分の思いを言葉で伝える能力が伸びていきます。
社会では自分ばかり話さず人の話をよく聞く力も求められますが、まずは子どもの話したい気持ちを尊重し、しっかりと聞いてあげることが大切です。
子どもと会話するときのポイント① 目を合わせる
子どもと会話をするときは、目と目を合わせて会話することを心がけましょう。
親は仕事や家事、子育てで忙しい毎日を過ごしています。子どもとゆっくり向き合いたくても、思うように時間が取れないという人は多いでしょう。そのため、子どもが今日のできごとなどを一生懸命話していても、家事をしながら聴いてしまうのも仕方ありません。
しかし、忙しいときではなくても子どもが話している最中、スマホを見ながら話を聞いていることはありませんか?
1日の中で数分でも子どもとしっかり向き合って、目と目を合わせて会話する時間をつくることを心がけましょう。
子どもと会話をするときのポイント② 相槌を打つ
子どもの話を聴くときは、いくら疲れていてもどれだけ忙しくてもしっかりと相槌を打ちながら聴きましょう。
一生懸命話していても相手に何も反応してもらえないと、ちゃんと聞いているのか不安になったり腹が立ったりするものです。子どもは親に聴いてほしい話があると、夢中で話をします。話したいことを聞いてもらえると嬉しいものですが、親が相槌を打ちながら聴いてもらえるとさらに喜びが増し、安心するでしょう。
話したいことを言葉にしてしっかりと伝えることができ、親がしっかりと聞いてくれるという体験を積み重ねることは、自己肯定感の向上にもつながります。
子どもと会話をするときのポイント③ 最後まで聴く
子どもの話を途中で遮らず、最後まで聴きましょう。
子どもは言いたいことがまとまらずに何度も同じことを言ったり、話したいことがたくさんあって止まらなかったりすることがあります。ほかにもやることがあると、つい話を遮ったり先を促したりしてしまいがちです。しかし、一生懸命話している途中で遮られると話す意欲がなくなったりどこまで話したかわからなくなったりすることもあります。
話をさえぎられることが続くと、子どもは親に話をしなくなっていくこともあるでしょう。時間がなくて子どもの話を聴くことが難しい場合は「今、ご飯作ってるから寝る前に聞かせて」など、今話を聴くことができない理由やいつ聞けるかということを具体的に伝えましょう。そして、約束は必ず守ることが大切です。
子どもと会話をするときのポイント④ 共感する
子どもの話を聴くときは、子どもの気持ちに共感する意識をもちましょう。
子どもは嬉しかったこと、楽しかったこと、嫌だったことなどなんでも親に話そうとします。ときには夢中で話す子どもの言葉が聴き取りにくいときや話したいことが理解できないこと、親の価値観とは異なることを言うことがあるかもしれません。しかし、まずはそのときの子どもの気持ちに共感し、子どもが話したいことを受け入れましょう。
「よかったね」「すごく楽しそうだから、ママも行きたかったな」「悲しかったね」「我慢できてえらかったね」など共感する言葉をかけ、子どもの気持ちを受け止めることがポイントです。
子どもと会話をするときのポイント⑤ 否定しない
共感することと同様に、子どもの話を否定しないことも大切です。
つじつまが合わないことを言ったり時系列がおかしくなったりしても、まずは最後まで聴きましょう。話を最後まで聴いて共感した後で、必要であれば訂正するとよいでしょう。言葉や時系列の間違いがあっても徐々に理解していくものなので、無理に訂正しなくても心配ありません。
また、否定をされると話すことが嫌いになり、あまり話さなくなることもあるため注意が必要です。
子どもと会話をするときのポイント⑥ 無理に聞き出さない
あまり話さない子どもに対して質問攻めにして、無理に聞き出そうとするのはやめましょう。
親は園での様子や子どもの気持ちが気になってあれこれ聞きたくなるものですが、大人でもよく話す人と無口な人いるように子どもでもよく話すことあまり話さない子がいます。「今日は何して遊んだの?」「今日の遠足はどうだった?」などと質問することで子どもが話し始め、会話が弾むこともあるでしょう。しかし、遊びに夢中であまり話したがらないときや親に話したくない内容もあるものです。
質問をしてもあまり話したがらないときは無理に話させようとはせず、子どもが話したくなるときを待つことも大切です。
子どもと会話できる幸せを感じましょう
疲れているときや忙しいときは、子どもの話を聴くのも大変だと感じることもあるでしょう。しかし、成長とともに親にあまり話をしなくなる子もいるため親子で会話が弾んで楽しい時間を過ごすことは決して当たり前のことではなく、とても幸せなことです。
また、年齢が上がるにつれて、話す内容は変わっていきます。そのときどきの年齢の子どもと会話する時間の貴重さを感じたり子どもと会話できる幸せを味わったりしながら、親子の会話を楽しみましょう。