三位一体!日本橋の老舗が集結「日本橋餅」の濃厚な旨味を包み込むマンゲツモチと肉厚な海苔の豊かな潮風
東京都中央区日本橋。江戸幕府の開府と共に商人や町人で賑わいをみせ、日本橋魚市(現在は豊洲市場)や三井越後屋呉服店(のちの三越)といった現在も発展を続ける商業や観光名所の始まりの地ともいわれる場所です。
そんなこともあり、現在も日本橋には「老舗」と呼ばれるお店が沢山!老舗の定義は地域によっても異なりますが、仮に100年とするならばそれ以上の月日を重ねてきたお店が石を投げれば当たるほど軒を連ねています。その中からいくつか。
まずは「にんべん」さん。めんつゆや鰹節など、スーパーでも見かけたことがあるという方やご自宅の冷蔵庫にありますという方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか。1699年に日本橋にて誕生したお店は、現在は出汁スタンドなども展開なさっています。
次に「山本海苔店」さん。1849年創業のお店はご進物から毎日のおつまみにぴったりな味付海苔など豊富に揃い、ちょっとしたプレゼントとしても大活躍。
そして1857年に日本橋にてお店を開業なさった「榮太樓總本鋪」さん。創業は1818年ですが、日本橋の地で暖簾を掲げたのは1857年の、いわずとしれた和菓子屋さんです。
今回は日本橋を代表するといっても過言ではない江戸の味覚を司るアベンジャーズが集結した和菓子「日本橋餅」をご紹介。
まずはお餅。榮太樓總本鋪さんが使用するマンゲツモチの特徴は、滑らかできめ細やかながらも非常に歯切れの良い食感。ぷつん、と切れてもぐもぐと噛みしめていくと、不思議なことに徐々にコシが出てくると共に旨味や甘味が一気にこみ上げてくるのです。そのマンゲツモチのお餅を包むのは、濃厚かつ力強い磯の香りが魅力的な山本海苔店さんの海苔。
肉厚で色濃い海苔は噛み応えも抜群で、ぎゅっと詰まった青さと仄かな塩気と旨味がたまりません。そしてお餅に包まれているのは、にんべんさんの鰹節と出汁がたっぷりのみたらしタレ。
甘辛い、だけでは終わらず、鰹節の旨味がぎゅぎゅっと詰まっているにもかかわらず、嫌味な風味は皆無。心地よいアクセントにほっとひといき。幾重にも重なる旨味のハーモニーは、日本人で良かったなぁとしみじみ思わせてくれます。
シンプルなモノトーンの外観ですが、その香り、甘味、旨味、三位一体(三店一体)となった華やかな味わいのサプライズは、見た目ではわからない「粋」な日本橋の風が吹き込まれたおやつです。
※こちらは榮太樓總本鋪さんにて製造・販売されております。
<榮太樓總本鋪・本店>
公式サイト(外部リンク)
東京都中央区日本橋1-2-5
03-3271-7785
10時~18時(喫茶は8時~ L.o.16時30分)
定休日 日曜日