「ソトのトレード」と「エースのトレード」で移籍した若手がメジャーデビューへ
ドルー・ソープ(シカゴ・ホワイトソックス)は、AAAをスキップし、AAからメジャーリーグへ昇格するようだ。ソックス・マシンのジェームズ・フィーガンらによると、ペドロ・グリフォール監督は、先発投手としてソープを6月11日にメジャーデビューさせるつもり、と語ったという。
2年前のドラフトで、ソープは、ニューヨーク・ヤンキースから2巡目・全体61位指名を受けた。昨オフ、2度のトレードにより、ヤンキース→サンディエゴ・パドレス、パドレス→ホワイトソックスと動いた。
昨年12月、パドレスは、ホアン・ソトとトレント・グリシャムの2人と交換に、ソープら5人を手に入れた。今年3月、ホワイトソックスは、ディラン・シースを放出し、ソープを含む4人を獲得した。
「パドレスのローテーションの過半数は「ソトのトレードで獲得」と「ソトのトレードで得た選手と交換に獲得」」で書いたとおり、シースは、トレードで移籍するまで、ホワイトソックスの開幕投手として予定されていた。
口髭を蓄えた右の先発投手、という点は、ソープもシースと同じだ。つけ加えると、昨年のドラフトで全体1位指名を受け、先月11日にメジャーデビューしたポール・スキーンズ(ピッツバーグ・パイレーツ)とも共通する。
ただ、ソープの速球は、スキーンズだけでなく、シースほど速くもない。チェンジアップと制球のよさを売りとする。
ヤンキース傘下のA+とAAで過ごした昨シーズンは、計139.1イニングで奪三振率11.76と与四球率2.45、防御率2.52。今シーズンは、ホワイトソックス傘下のAAで60.0イニングを投げ、奪三振率8.40と与四球率2.55、防御率1.35を記録している。
ホワイトソックスがソープをデビューさせるのは、夏のトレード市場に向けた動きのようにも見える。ローテーションに入っている投手のうち、ギャレット・クローシェイには、トレードの噂が出ている(「パドレスは同じチームから2人目の先発投手を獲得するのか。ダルビッシュとマスグローブが離脱中」)。エリック・フェディのトレードは、クローシェイよりも可能性が高そうだ。
今シーズンは、2人とも、70イニング以上を投げ、防御率3.35未満を記録している。FAになるのは、クローシェイが2026年のオフ、フェディは2025年のオフだ。
ホワイトソックスは、球史に残るペースで黒星を積み上げている。